【ニッタ】業績底打ちの見極めに、もう少し時間が必要と考える

[TIW藤根 靖晃さん]

株価は5月終盤より景気底打ち期待を背景に反発しているが、自動車、半導体など同社の主要需要業界が中期的な回復トレンドに入ったと判断するには、もう少し見極めの時間が必要と考える。よって株価は当面もみ合うと予想する。

09/3期業績は前期比16.4％減収、同90.1％営業減益、同61.7％経常減益となった。10/3期計画も上期は厳しい見通しを示しているが、下期には若干の回復を見込んでいる。それに対し、同社は単体業績底打ちの感触を得ていない印象のため、売上高計画達成にはやや不透明感が見られる。しかし持分法適用子会社では足もと業績に一部回復の兆しが見られることなどにより、持分法投資利益が反映される経常利益計画は多少上ぶれるのではないかと考える。

10/3期上期の計画は売上高190億円（前年同期比37.5％減）、営業損失4.0億円（前年同期は17億円の黒字）としている。09/3期4Q（1-3月）並みの業績を前提としているが、この期間は売上高96億円、営業損失12億円だった。大幅なコスト削減で利益を確保するという厳しい計画になっている。

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