私が、初めて株のトレードを始めた頃。
一番戸惑ったのが株価チャートでした。
これを見ると一目瞭然で、何時頃買ってたら今頃は儲かっていただろうということがわかります。
ただ、いつ買ったらいいのか予測を立てることにはぜんぜん使えないと思っていました。
何しろ、「今後がどうなるかなんて過去をいくら調べたところでわかりようがない。」と思っていましたから。
その頃に出会ったのが
デイトレーダー生存率向上ブログという大変親切なサイトでたかやん様が紹介されていた「先物市場のテクニカル分析」でした。
この本にかかれた情報は、初心者の私にとって目からうろこでした。
ずいぶん昔に書かれた本のようですが、(日本語に訳されたのは1990年)未だにまったく古さを感じさせないどころか現役として役に立つ情報です。
日本興業銀行国際資金部が訳したということからも、機関投資家などもバイブルとして利用しているのだと思います。
第1章のテクニカル分析の哲学では、テクニカル分析がいかにして成り立っているのか?占いや超科学などではなく科学であるということ。
第2章のダウ理論では、あのダウがなぜアメリカの株価の代表的な指標として使われ続けるのかがわかります。
第3章では、トレードとして一番大事な基本のトレンドの概念を学びます。
そして、少し飛びますがトレーダーとして生き残るために一番必要ことだと感じたのが
第13章のマネーマネジメントとトレード戦略です。
ここでは、具体的な方法としてストップオーダーの使い方などが明記されています。
リスク許容度を計り的確な資金運用が必要であること、さもなければ近い将来に破産が待ち受けていることもわかりやすく学べます。
金融工学を本格的に理解しようとすると大変ですが、本社では具体的に書かれているので良くわからない人はそのまま使えばいいと思います。
例えば株取引の場合
・投資の合計金額は資金の50%を限度とする。
>手持ち資金が1000万円なら、500万円までを投資に充てる。
・1つのマーケットに投資する金額は10%から15%を限度とする。
>1000万円の投資金額で、1銘柄あたり150万円まで。
・1つののマーケットに対するリスク金額は資金の5%以内とする。
>ストップロスオーダーのポジションはこれを元に決める。
100万円のオーダーをした場合、最大5万円まで。
・同一のマーケットグループに対する証拠金は20%から25%を限度とする。
>株取引でいうならセクター毎に投資銘柄を分散させたりして複数銘柄に分散投資します。
1000万円の投資金額で、同一セクターの銘柄に投資する場合は250万円まで。
・ポジションの金額は10%ルールとする。
>1000万円の投資金額で、1オーダーにつき100万円まで。
上記の投資マネジメントルールを用いた場合、予測がまったく効果が無いという不利な条件だったとして、相場は上がるか下がるか2択で勝率50%とします。
だとしても1000万円の資金で破産する確立は100万分の4となります。
今現在も、まだまだ初心者なので勉強中の身なのですが、こういった良書は一度、二度、三度と読むたびに理解が深まり、自分の理解度が高まると同じ内容であっても、もっともっと深い意味に気づかされます。