株価の先行指標ではないかと以前から気になっていたものがあります。
企業の設備投資の動向を現す「リース取扱高」です。
リース取扱高はリース事業協会から毎月発表されている統計で設備投資の動向を見るうえで役に立ちます。
そこで、今回は「リース取扱高」と「日経平均株価」の関連性を見てみます。仮説としては、「リース取扱高」は「日経平均株価」の下落より先行するのではないか。なぜなら、リースは中小企業の利用が多く、景気悪化の影響はまず相対的に弱い中小企業から兆候が現れると考えられるためです。
下の表を見てください。
日経平均株価が2007年8月まで上昇トレンドを描いているのに対し、リース取扱高(対前年同月比)は伸び率が右肩下がりになり、2006年4月以降は対前年同月を割り込む月が目立つようになりました。明らかに設備投資の需要が落ちているのが分かります。
その後、仮説どおり、日経平均株価は2007年夏にピークを打ち、7000円台まで下落することになります。
結果論ではありますが、もし「リース取扱高」を先行指標としてみていれば、株価に対して1年~半年前にはピークを予見できた可能性があります。
まだまだ先の話になりますが、次回の相場ピーク時には注意深く見ていきたいと思います。なお、残念ながら株価上昇の先行指標にはなりえないでしょう。中小企業の設備投資が回復するのは、大企業より遅れると考えられるためです。
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