【オリンパス】今期は販管費の削減が増益ドライバー。DSCに…

TIW藤根 靖晃さん
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今期は販管費の削減が増益ドライバー。DSCに下振れ懸念が残る

現在の株価は指標面から割安感は見られない。株価の本格回復には、DSC(デジカメ)の市場が伸び悩む中でも採算改善できる道筋が見えてくること、 Gyrus社とのシナジー加速により医療部門の収益性が高まることなどが条件になろう。09/3期の営業利益は前の期比69%減益となったが、経費削減の進展から100億円近く上ぶれて着地。一方、同社はのれんの一時償却処理を実施。今期以降の収益押下げ要因を和らげる意味からはポジティブながら、最終損益が1,148億円と巨額の赤字で純資産が大きく毀損した点はネガティブ。

今10/3期業績について、譲渡事業や為替影響を除く実態では3%増収、営業利益も前期の2.4倍強の大幅増益計画。増益の最大のドライバーは販管費の削減で、同社は今期の販管費を前期比650億円強削減する考えだ。比較的実現性の高いものも多く含まれており、下振れリスクはむしろ、実質で3%増を見込むトップラインにあるとTIWでは見ている。

医療部門の今期計画は内視鏡がやや強気の印象を受けるが、外科・処置具は国内外で高い伸びが継続するとみられ、部門全体ではダウンサイドリスクは小さそうだ。一方、映像部門は下振れ懸念が残る。今期のDSC販売台数は前期比微増の1,030万台を計画。単価下落は▲15%台を同社では見込むものの、現在の市場環境を考えれば、台数、単価共に会社想定比厳しくなる可能性が高い。適正在庫の維持や経費削減に努めても、通期で若干赤字が残るとTIWでは予想。

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コンテンツ提供元 : 株式会社TIW http://www.tiw.jp/
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