東京製鐵をどうする?

スケアクロウさん
スケアクロウさん
 「かかし」です。「ぎん」さんのまとめてくれているスケアクロウ・ポートフォリオで東京製鐵株が目立って低迷していますね。

 冴えない動きですが、是非このまま持ち続けようと考えます。そこで、なぜ持ち続けるのかを明確にしておきたいと思います。

 実は、東京製鐵を4月1日に買ったときは、昨年10月28日の底値からほぼ2倍近く上昇したタイミングでした。その後、2010年3月期が、製品価格下落で大幅減益になるという見通しから、4月20日の1195円を直近のピークに10日余りで19%強の下落となってしまいました。ただし、そこから再び回復に転じて約11%強上昇したというのが現在の状態です。

 ポイントは、2010年3月期の大幅減益見通しにもかかわらず、株価が2割弱の下落にとどまったあと、ただちに上昇に転じたという点にあります。

 直接的には、主力のH形鋼の在庫調整進展などが理由に挙げられるのでしょうが、最も注目しているのは鋼板です。

 鉄スクラップを原料にする電炉製品は品質が劣るため建材などが主力用途というのが常識でした。ところが、品質を高めることに成功し、自動車や電気製品向けの用途を切り開いています。

 もうすぐ新設備が稼働する愛知県田原では所在地が示唆するとおり自動車がターゲットです。またソニーとの交渉も報道されました。

 このような展開は、画期的というより、革命的ともいえる大きな変化なのです。

 新日鉄など高炉メーカーの製品が支配してきた市場に、低価格で十分な品質の電炉製品で参入する動きは非常に大きな魅力があります。

 そのようなわけで、東京製鐵株は大切に保有しておきたいと考えています。

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