木下 晃伸さんのブログ
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【投資脳のつくり方】中国の存在が世界恐慌を救う
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【本日のニュース】/液晶パネル、4―6月はフル生産へ
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大幅減産を続けてきた台湾の液晶パネル最大手、友達光電(AUO)は23日、4―6月期は生産が大幅に回復し、ほぼフル生産になるとの見通しを明らかにした。液晶テレビの値下がりを受け、北米や中国でテレビ販売が急拡大していることなどが背景。ただ急落したパネル価格の回復力は鈍く、業績の改善は限定的になる見通し。
AUOが同日発表した1―3月期の連結業績は売上高が前年同期比62.9%減の507億台湾ドル(約1470億円)となり、最終赤字は202億台湾ドル(前年同期は269億台湾ドルの黒字)と、2四半期連続で200億台湾ドルを超える大幅赤字となった。1―3月期の稼働率は約65%だった。
AUOによると2月以降、受注の回復が鮮明になっており、4―6月期は10インチ型以上の大型パネルが前期比50%増、10インチ未満の中小型パネルが同30%増の水準に増える見通し。米国や中国でテレビ用液晶パネルの需要が急回復しており、陳来助・総経理兼最高経営責任者(CEO)は「最悪期は脱した」とした。
(2009/04/24日本経済新聞朝刊11面より一部抜粋)
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【ニュースの深層】中国の存在が世界恐慌を救う
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■いつもメールマガジンをお読みいただきありがとうございます。
経済アナリスト、木下晃伸(きのした・てるのぶ)です。
■現在の不況は“100年に一度の恐慌”として語られることが多いです。
その際、比較されるのは、1929年に大暴落を演じ、その後33年まで不況に陥った世界大恐慌。
ノーベル賞受賞者、ポール・クルーグマンは、現在の状態を1931年と指摘、「まるでお祭り騒ぎのようだ」と自身のブログに記載しています。
(↓)ポール・クルーグマン教授のブログ/Paul Krugman Blog - NYTimes.com
http://krugman.blogs.nytimes.com/2009/03/31/partying-like-its-1931/
投資家の多くも、現在の株価上昇は一過性であり、今後さらなる下落を演じてしまうのではないか、と考えているかもしれません。
■たしかに、当時と現在とは似通っている部分もあります。しかし、明らかに大きな前提条件の違いがあるのも事実。
そのため、私は下落するとは考えておらず、むしろ下落するのであればそこは絶好の投資タイミングであると考えています。
その前提条件の違いというのは【中国】の存在。
■中国人民銀行(中央銀行)の易綱副総裁は23日発表の論文で、中国経済は2008年10-12月期に底入れし「既に回復が始まっている」との認識を示しています。
易副総裁は「国内総生産(GDP)の伸び率を季節調整済みの前期比でみれば08年の10―12月期が最低で、09年1―3月期から回復が始まっている」と指摘しています。
1930年代は、中国ほど現在も規模が大きく、さらにこれから成長していく可能性が高い新興国の存在はありませんでした。
彼らの成長が、更なる恐慌へ突入する事を防ぐのではないか、と考えているのです。
■もちろん、景気が再び悪化する「二番底」の懸念は消えていないという指摘も忘れてはいけない。
ただ、投資家は、不安が渦巻いている時にこそ、その真贋を確かめる必要があります。
つまり、“本当に”二番底に突入するのかどうか。
その真贋を確かめるために、現在は、世界中の情報を取得しなければならないでしょう。
その一つが台湾情報。
■台湾の液晶パネル最大手、友達光電(AUO)は4-6月期にフル生産になり、さらに、最悪期は過ぎた、という認識を発表しています。
実際、株価はこの発表をすでに織り込む形で上昇しているのです。
※AU Optronics Corp. (ADR) (Public, NYSE:AUO)
http://www.google.com/finance?q=NYSE%3AAUO
AUOがフル生産に動き出したのは、中国が好調だから。そのために台湾株にも目を配る必要があるのです。
不安が渦巻いている中で投資できるのかどうか、また、不安を少しでも減らしながら、投資タイミングを計るために、何を見て行かなければならないのか。
ひとつひとつの情報を収集し、体系的に再構築、仮説を組み立てるタイミングであると言えるでしょう。
私は、様々な情報を再構築していくと、【5月初旬】が、当メールマガジンで【緊急特別リポート】として発表した3月中旬に続く投資タイミングになると考えています。
(文責:木下晃伸 きのしたてるのぶ)
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