株式市場の値動きを見て感じることは、人間の心の弱さです。
今日は日銀から景気がとても悪化しているというレポートがありました。
市場が引けた後なので今日の株価への影響はそもそもありませんが、来週の株価への影響はたぶんないでしょう。
景気が上向いている事実はまだ全くありません。
米国で復興の兆しが出ているとしても、=日本の復興というのは非常に短絡的なものの見方でしょう。
今日大幅に値を上げた鉄鋼株も材料が「トヨタ向け鉄鋼の値下げ妥結」といいます。
材料が安くなったというニュースで上がり、鋼材在庫減少に歯止めがかかったといい上がり、ですが鋼材価格が高値から半値近くに下落していることによる株価の下げは起きていません。
ここ数年鉄鋼が大儲けした理由は一にも二にも鋼材価格の上昇によります。
今年の業績を判断する上で、鉄鋼各社の収益がどうなるのかきちんと考えて、今日買いを入れているのでしょうか?
そうは思えません。
耳に心地よいニュースだけ選らんで株を買っているようにしか見えません。
市場は第一に人間の欲望を写す鏡なのであって、実体経済についてはおまけです。
今の理由の弱い株価の上昇は最悪の事態を今日迎えるまでは都合のよいことしか目に入っていない、そんな人間の心の弱さを写しだしているように思えます。