とうとう、多くの投資家が“業績改善”=“株高”に気づいた

木下 晃伸さん
木下 晃伸さん
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【本日のニュース】/米ウェルズ・ファーゴ、大幅黒字に転換
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米大手銀ウェルズ・ファーゴは9日、2009年1―3月期の最終利益が前年同期比50%増の約30億ドルになったようだと発表した。「四半期決算としては過去最高水準の利益額」(ウェルズ)といい、ウェルズが昨年末に買収した米大手銀ワコビアとの合併による増収効果が出た。


金利・手数料などの営業収入は1―3月期で約200億ドルと前年同期から約9割増えたもよう。東海岸を中心とする旧ワコビアの営業基盤の住宅ローンなどの新規貸し付けが増加したためで、「合併効果は予想以上だった」(ウェルズのジョン・スタンフ最高経営責任者=CEO)という。


(2009/04/10日本経済新聞朝刊7面より一部抜粋)


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【ニュースの深層】とうとう、多くの投資家が
         “業績改善”=“株高”に気づいた
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■いつもメールマガジンをお読みいただきありがとうございます。


経済アナリスト、木下晃伸(きのした・てるのぶ)です。



■私が、当メールマガジンで3月10日に起こった米国の状況を見て、急ぎ【緊急特別レポート】を作る必要があると考えたのは、ほんの小さな記事でした。


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米シティCEO「1―2月黒字」(ダイジェスト)
2009/03/11 日本経済新聞朝刊 7面

米政府の管理下で経営再建中の米金融大手シティグループのパンディット最高経営責任者(CEO)は十日までに従業員に書簡を送り、今年1―2月は営業黒字を確保したとの考えを示した。金融危機が表面化した二〇〇七年夏以降で「最高の業績」と強調した。AP通信などが伝えた。ただ、1―3月の収益は株安によって保有資産の評価損が膨らみかねないなど不透明な要素も多い。

一方、米紙ウォールストリート・ジャーナルはシティの経営不振がさらに進んだ場合に備えて、米政府が緊急の追加策を検討していると報じた。一連の報道を受け10日のシティの株価は一時、30%を超す上げ幅を記録した。
(米州総局)
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■注意深く見ていなければ見落としていたかもしれないニュース。しかし、以前から金融機関の業績改善タイミングこそが株式投資のタイミングだ、と考えていた私には一面トップニュースのように目に飛び込んで来たのです。


そのため、急ぎ【緊急特別リポート】を作成したわけです。



■金融機関の業績改善は、大幅な株高を引き起こす。場合によっては、暴騰するリスクすらある、と考えていました。


その理由は、私たちが日本で経験した金融恐慌と、規模、スピードこそ違えど、構図は同じだ、と考えていたから。


日本でも、金融機関の業績改善を理由に、2003年金融株が暴騰を演じたタイミングがありました。それと同様のケースが、今回の米国金融株に当てはまる、と考えたのです。


米国株と日本株は連動性が高い。そのため、米国株を大きく牽引する上記ニュースは、必ず日本株にも影響することから、米国を中心に見ていたというのもあります。


そして、実際、緊急特別レポートで指摘した通りに株価は推移、金融株が牽引する形で、日経平均株価は、たった1ヶ月で約2000円も上昇、急騰を演じているわけです。



■しかし、昨日のウェルズ・ファーゴのニュースが、大きく株式市場で反応した事で、とうとう、多くの投資家に気づかれ始めたと感じています。


つまり、好材料の出尽くし、である、と。


そのため、ここは焦って買い出動するタイミングではなく、むしろ【緊急特別リポート】の配信を決めたタイミングとは真逆で、利益確定すら考えるタイミングであると感じています。



■もちろん、これはあくまでも短期的な話。


ノーベル賞受賞者、ポール・クルーグマンや著名投資家ジョージ・ソロスは、現在のの株価上昇を冷ややかに見ているという記述や報道が見られます。


しかし、私は、あえて「ポール・クルーグマンに反論する」という形で、偉大なノーベル賞受賞者の意見であっても臆する事はない、と述べています。
それぐらい、3月中旬を境に「株式市場は新展開を迎えた」と考えているのです。


※「ポール・クルーグマンに反論した内容」は、プレミアムメールマガジン「木下晃伸をファンドマネジャーに雇いませんか?」で、図解入りでご説明していますので、更なる詳細はそちらをご覧いただければと思います。


※また、次回号では、楽観で満たされ始めた株式市場で何を考えなければならないか、具体的な銘柄群を通じてお伝えする予定です。具体的な分析手法を手に入れるべく、ご期待いただきたく思います。


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■早ければ年内にも、日経平均株価は1万円、1万2千円と上昇して行くという仮説を変えるつもりはありません。


ただし、短期的な下押し局面は迎えたのであれば、より割安なところで買おうとする姿勢を持つのは投資家として自然な姿。


私自身はここは、無理をするタイミングではなく、若干下押ししたタイミングを見計らうタイミングであると考えています。


(文責:木下晃伸 きのしたてるのぶ)

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■■とうとう、株式市場に【新展開】が訪れ始めた■■

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