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【投資脳】「ドルは今後も基軸通貨」ガイトナー米財務長官
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【本日のニュース】/「ドルは今後も基軸通貨」ガイトナー米財務長官
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ガイトナー米財務長官は25日、米ドルを基軸通貨とする国際通貨体制の見直し論が浮上していることについて「ドルは引き続き世界において最も有力な準備通貨であり、今後も長期間そうあり続けると思う」と述べ、ドルに代わる基軸通貨の創設に反対する考えを改めて表明した。
ドルへの信認を巡っては、中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁が「基軸通貨を発行する国だけで世界に流動性を提供すると同時に、通貨価値を安定させることはできない」との論文を発表。基軸通貨としてのドルの限界論が主に新興国で浮上している。
新基軸通貨の創設を巡っては、オバマ米大統領も24日の記者会見で「必要ない」と言明。米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長も同日の議会証言で不要との見解を示している。
(2009/03/26日本経済新聞朝刊7面より一部抜粋)
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【ニュースの深層】ドルに対するユーロの動きにこそ、
株価を予測するヒントあり!
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■いつもメールマガジンをお読みいただきありがとうございます。
経済アナリスト、木下晃伸(きのした・てるのぶ)です。
■今回の恐慌では、ドルの信認が崩れたわけではなく、むしろ、ドルの基軸通貨国としての地位がハッキリし、ユーロや元は基軸通貨になるパワーを持っていないということもハッキリしたと言えます。
そのため、現時点で株式投資を考える上では、ドルを中心に見て行く必要があることは言うまでもありません。
特に注目したいのは、ドルとユーロの関係性。それを知る上で、便利なものがこれです。
※CurrencyShares Euro Trust (Public, NYSE:FXE)
http://www.google.com/finance?q=NYSE%3AFXE
右肩に上昇する時は、ユーロが対ドルで強くなっているということを示し、右肩下がりであればその逆、ユーロが対ドルで弱くなっているということを示します。
ここ数ヶ月の推移を眺めると、恐慌がハッキリし、ドルに対する信認が急速に強まったことにより、ユーロは対ドルで弱くなっています。
しかし、米国の金融機関に対する不安が解消に向かい、株価も反発を開始すると同時に、ユーロに対する信認も不安の解消から戻り始め、今のところユーロは対ドルに対して強くなり始めています。
今後、欧州の金融機関に対しても不安が解消に向かい始めれば、さらにユーロは対ドルで強くなる事は予想されます。
ドルが基軸通貨であり続けることを前提に、その他通貨の動きを見守って行くことが、現時点では、株式投資に役立つ視点だと考えています。
(文責:木下晃伸 きのしたてるのぶ)
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