弥生三月。弥生の「弥」は「いよいよ」「ますます」
といった意味で、植物もいよいよ生い茂る季節です。
暦の上では二月初旬の立春からが春ですが、気象庁
の定義では三月から五月までを春と呼びます。また、
梅とウグイスは対のものとして考えられがちですが、
実際にはウグイスの鳴き初めは梅の開花よりもひと
月ほど遅く、そろそろ西の方からウグイスの初鳴き
の知らせが届く頃です
ところで、今日は雛祭り
内裏雛の左右の位置で
迷われた方も多いかと思いますが、古式では「左上座」
の伝統から向かって右側に男雛が座るのが慣わしです。
しかし、現在の一般的な雛飾りでは、結婚式の新郎新
婦と同じく、男雛が向かって左、女雛は向かって右側
に座っていることが多いようです。
もともとは「天子南面」と言われますように、天子
は南に向いて座り、日の出の方角(東、天子の左手側、
向かって右)が上座で、日没の方向(西、天子の右手
側、向かって左)が下座となるため、男雛の右手側に
女雛を置くのが古来からの伝統です。