ヘッジファンドの魔術師(3)

keibunさん
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ヘッジファンドの魔術師より引用

ジョージ・ソロス
クォンタム・ファンドの年平均リターンは36パーセントだったが、2000年の事件により32パーセントに低下。

このため低リスク戦略をとるようになる。

低リスクとは 
 ・資産の半分をボラティリティの低いマクロ戦略とアービトラージ戦略に配分
 ・残りの半分をロングとショートの両方を建てる銘柄選択に充てる。
レバレッジを低くして約15パーセントの安定したリターンを追及。

以前は持分のほぼ100パーセントにレバレッジをかけていたが今は33パーセントに抑える。

1999年にソロスが買った銘柄はダブルクリック、JDSユニフェーズ、クアルコム。

1999年はよいパフォーマンスだったがマネージャのドラッケンミラーは
2000年は3月15日パフォーマンスが2パーセントからマイナス11パーセントに低下。
ベリサインが1999年50ドル、258ドル、135ドル、96ドルの値下げで辞任。

※やはり一回の大きな損失が投資生命の致命傷になるようだ。

※アービトラージとは2銘柄以上を用いた裁定取引のこと。ソロスはロンドンとニューヨークでアービトラージしていた。リスクを抑えることを主眼においた取引方法。

ソロスはレバレッジを用いつつもリスクを抑えることに注意した
ソロスの投資方法については「ソロスの錬金術」で自著。

ソロスの名言は
  「自分が間違っているんじゃないか」と考える、  
   そうすると不安になる。
そうするといつも状況に敏感でいられる。
現実の相場の動きが予想通りになっているかを
チェックし差があれば何が間違っていたかを確認し対処する。


■再帰性理論
不完全理解→不確定性理論に似た理論
 現実が人々の考え方のなかにも反映される、認識の作用。
 人が現実に影響を及ぼすような決断を下すがこうした決断は現実に基づいたものではなく現実に対する人々の解釈に基づくものとなる、参加の作用。
 認識の作用と、参加の作用の相互作用が双方向の再帰的なフィードバック作用の形態をおtるということ。

状態→
 ほぼ均衡状態
 均衡からはるかに遠い状態

 動的不均衡はバイアスとトレンドが相互に強化しあい、終末的な崩壊を迎える。
 静的不均衡は非常に強固でドグマ的な思想と硬直した社会状況が見られる

 再帰性は通常重要ではないが、均衡からはるかに遠い状態では再帰性が重要な要素になる。

ソロスはトレンドが消滅する兆候を見逃さないようにし、その兆候が見られると別の投資理論を探す。トレンドに逆らうと痛手を被るから。

 認識がすべてであり、誤った認識がマーケットに再帰現象を引き起こす。それは「いかなる状況下でもドイツ連銀がポンド防衛に回るという誤った期待感」が誤った認識。

ブラックウェンズデー→1992年のソロスのポンド売り
バレンタインデーの虐殺→1994年2月、11月にソロスは円を空売りしたが日米首脳会談は決裂し円高が進行した。
マレーシア→アジア通貨危機

※ソロスの基礎理論についてはなんとなく分かったが、応用は自分の頭で考えるしかない!
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