米連邦準備理事会(FRB)は28日開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、最重要の政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を現行の年ゼロ-0.25%で据え置くことを賛成多数で決めた。声明は市場への資金供給策として「長期国債を購入する用意がある」と、実施に向け準備段階に入ったことを明記。金融緩和の一段の強化に含みを持たせた。景気判断を下方修正するとともにデフレへの懸念もにじませた。 今回はオバマ新政権発足後、初のFOMC。声明は「景気回復と物価安定へすべての手段を動員する」と改めて宣言。政権と足並みをそろえて、米経済再生に全力を挙げる姿勢を鮮明にした。 FF金利については「しばらくの間、例外的に低い水準になる可能性がある」との表現を踏襲。事実上のゼロ金利を当面続ける方針を確認した。低金利が長期にわたって維持されるとの安心感を市場に与えることで金融緩和効果を高める「時間軸効果」を引き続き狙う。 長期金利の低下要因となる長期国債の購入では「信用市場の改善に効果的と考えられるなら、その用意がある」と明記。「利点を検討している」とした前回声明から実施に向け一歩踏み込んだ。
