派遣や請負会社の業界団体が先日、昨年秋から
今年3月末までに製造業派遣などで働いていた
労働者のうち40万人が失職する恐れがあると
の試算をまとめました。厚労省の昨年末の調査
では3月末までの失業者は8万5千人と見積も
られていましたが、今回の数値はその4.7倍。
さらにこの数値は上ぶれする可能性が濃厚です。
そうした状況を背景に、最近は雇用環境が悪化
している都会を離れ、農林水産業に職を求める動
きが顕著となっています。後継者不足に悩む農林
漁業にとっては思わぬ追い風です。
ところで、昨日成立した二次補正予算では失業
者支援や自治体による直接雇用創出のための基金
設置として予算が盛り込まれています。
具体的には、介護や保育の分野で人を雇い入れ
るとともに、介護福祉士などの資格取得支援など。
また、環境分野では希少な金属を回収するために
家庭で眠っている古い携帯電話機やデジタル家電
を集める職員や、観光地の清掃員などの雇用を促
進。
他には紙の行政記録を電子化する作業、道路や公
園での枝きり、除草、橋梁の塗装などの作業を中
小事業者に発注し、そういった事業費を補助する
と見込まれます。
尚、良くも悪くも関心度が高い定額給付金につ
いては、関連法案の成立待ちのために実際の給付
は3月中旬以降にずれ込む見通しです。給付額は
ひとり当たり1万2千円で、65歳以上と18歳
以下の人は8千円上乗せされ2万円になります。
また、給付対象者は「2月1日時点で住民基本台
帳に記録されている人」となっており、基準日の
2月1日以降に転居した場合は、転居前の市町村
での受け取りになるため注意が必要です。