木下 晃伸さんのブログ

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【投資脳のつくり方】パナソニック、6期ぶり最終赤字に

2009年1月28日(水)本日お伝えする内容はこちら!

1.【日本】パナソニック、6期ぶり最終赤字に
2.【中国】特許の国際出願件数、中国企業初の首位
3.【日本】NECトーキン、正社員数を半減

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1. 【日本】パナソニック、6期ぶり最終赤字に


(出所)2009年1月28日付日本経済新聞朝刊1面より



 ●日本の大手電機メーカーは総崩れ
 ●単に業績だけに目を向ければいいのか?
 ●パラダイムシフトが起こっていると捉えられるかどうか


パナソニックの2009年3月期の連結最終損益(米国会計基準)が6期ぶりの赤
字となる見通しになった。昨秋の金融危機以降のデジタル家電の価格下落や円
高が直撃する。海外の電子部品三工場の閉鎖など構造改革費用を積み増すため、
赤字幅は千億円規模となる公算が大きい。すでに判明しているところではソニ
ーや日立製作所も最終赤字の見通し。


また、キヤノンも、2009年12月期の連結営業利益(米国会計基準)は二千億
円程度と、前期推定に比べ約6割減少する見通しとの報道がなされた。国内電
機大手は総崩れが確実となった。


たしかに、業績は苦しい。しかし、日本の製造業に関して言えば、従来の日本
型成長発展モデルが終焉を迎えたと見るべきではないのだろうか。


かつては、日本自体が新興国であり、低価格でそれなりの品質を持って世界中
に売り歩いた。そして、その後粗利が高く、そして量もはける上位市場へ業容
を拡大させていった。しかし、いまや日本は高コスト体質であり、利益の源泉
であった上位市場も、借金からくる過剰消費によって欧米が伸びていたという
構図が露呈された以上、更なる成長は望みにくい。


今回の恐慌は、維新、そして、太平洋戦争に匹敵するほどのパラダイムシフト
の渦中にあると考えると、いままで国際優良株と呼ばれていた人気の高い企業
群は、逆に投資魅力が落ちるということになる。



2.【中国】特許の国際出願件数、中国企業初の首位


(出所)2009年1月28日付日本経済新聞朝刊11面より



 ●中国企業が特許国際出願件数で初の首位
 ●いずれ日本は追い抜かれてしまう
 ●中国メーカーが世界を席巻する日がやってくるのではないか


世界知的所有権機関(WIPO)が27日に発表した2008年の特許の国際出願
件数(速報値)で、中国通信機器大手の華為技術が中国企業として初めて首位
に立った。


07年に日本企業で初の首位となったパナソニック(旧松下電器産業)が2位に
転落し、一年でその座を譲り渡した。中国は国別の件数ではまだ6位だが、前
年比11.9%増と急伸しており、「知的財産大国」に脱皮しつつある。


1位となった華為技術は携帯電話の端末や基地局のシステムなどに強く、売上
高の7割以上を海外で稼ぎ出している。特にアジアの発展途上国でシェアを急
拡大している。国際出願は複数国での特許取得を簡素化する制度で、同社は国
際展開とともに積極的に制度を活用。06年は13位、07年は4位と年々順位を
上げていた。WIPOは「華為技術は高い技術力を持った洗練された企業」と
高評価。国別でも中国は09年にフランスを抜いて5位になるとの見通しを示し
ている。


この状況は、かつて日本が世界の先進国の牙城を次々と奪い取っていったのと
同じように、いずれ中国企業が躍進する時代が到来することを彷彿とさせる。
日本もかつては安かろう悪かろうだった。それが「Made in Japan」が高品質
の代名詞となっていったのは、世界で名を上げるというハングリー精神があっ
たため。いまや日本にその気概があるだろうか。国家としてハングリー精神を
持っている中国に軍配が上がる可能性が年々高まっている。



3.【日本】NECトーキン、正社員数を半減


(出所) 2009年1月28日付日本経済新聞朝刊11面より



 ●派遣切りから正社員切りへ
 ●企業はこれからリストラモード全開へ
 ●自分の身は自分で守るしかない


NECの子会社で電池や電子部品を生産するNECトーキンは27日、年内を
めどに国内外の正社員19000人をほぼ半減させることを骨子とするリストラ
策を発表した。海外で約9000人を削減し、国内では450人の早期退職を募る。
国内で三カ所の工場を閉鎖、不採算の一部事業からは撤退する。家電や自動
車向けの部品が急激な販売不振に陥っており、コスト削減を急ぐ。


2月にNECを引受先とする第三者割当増資を実施。NECは増資引き受け後
、一般株主が保有するトーキン株も株式交換で取得し、09年6月をメドに完全
子会社にする予定だ。トーキンとしては、NECの完全子会社となることで、不
採算事業を切り捨て、日産自動車―仏ルノー連合に今春から供給することが決
まっている車載用電池事業にかける。


いま派遣切りの問題が叫ばれている。しかし、これから本格化するのは”正社
員”のリストラだ。


首を切られるのは、派遣だからという問題ではない。正社員であっても首を切
られるときは切られるものだ。たしかに、いままでは雇用を守ると言っておき
ながら突然解雇する、という企業の人材活用のあり方には問題がある。しかし、
それ以前に、企業を信用していると、こうした環境では思いがけず裏切られる
ことになる。やはり、自分自身のスキルが企業にどれだけ貢献できるのか、そ
の対価はどれだけか、対等の精神で接するようにすべきではないか。そして、
自身にスキルを身につける覚悟を持つ必要がある。自分の人生は自分で守るし
かない。企業が悪い、国が悪い、と言っていても始まらない。



(文責:木下 晃伸 きのした てるのぶ)
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