ユリウスさんのブログ
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想像力貧困の戒め
寺山修司は言った。
「私たちは政治の貧困によって光を失いつつあるが、いままた想像力の貧困によって闇をも失うのだとしたら、そのことをこそ戒めなければならないのである。」
まことに、21世紀初頭生きる我々にとって、何とぴったりした含蓄の深い言葉であることか。「闇」がちょっと分かりにくいかもしれない。
彼は言う。「闇」は光の欠落した状態ではない。そうではなくて、今ある光の状態に暗黒をプラスして生成するものだと……。つまり暗黒は生産であり、余剰のものであるべきだと……。そのなかでは言葉もふくらんでいくべきものだと……。
翔年はその先を夢想する。言葉はやがてつながってフレーズになり、それらが集まって文章となり、やがては美しい物語が生れたり、新しい概念が生れるたりする。
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