高校正の時読んだ本(6.10.14)11時56分

堅実さん

 秋になりました。読書の秋です。高校生の時、2年生の時、10月か11月に、岩波か角川の文庫本を読んだ。全て小説だった。1週間に5冊読んだ記憶がある。一日に3から4時間だと、1週間に5冊読める。読んだのは、武者小路実篤の軽い本だった。「若き人びと」などであった。


その他、スタンダールの「赤と黒」ドストエフスキーの「罪と罰」バルザックの「谷間の百合」国木田独歩の「武蔵野」田辺花袋の「布団」。

サマーセット、モームの「月と6ペンス」。これはゴーギャンをモデルにしている。


島崎藤村の「破戒」。これは何だか分からなかった。部落民を扱ったものだが、私の村では、どこの集落でも部落という言い方をしていたからである。明治の初め、士農工商の身分制度は、無くなったが、これに属さない、更に下の部落民がいることが、わからなかったからである。


 「若きウェルテルの悩み」。これには、有名なセリフがある。「弱きものよ、汝の名は女なり」。(心の弱いものは、女である。)「尼寺へ行け」である。


 その他、デカルトの「方法序説」。このなかで、デカルトは全ての存在するものを疑った。しかし、これだけは疑うことのできないことがある。それは、今、目の前の机の存在を、疑っているが、この疑っている自分の心だけは疑う事はできない。そこから「我、思う、ゆえに我あり」がでてくる。


パスカルの定理で有名な、パスカル著、「パンセ」。人は弱いものである。この人を攻撃するのに、全宇宙が武装することはない。葦のずいから空を見る。


その他アンドレジイドの「狭き門より入れ」キリスト教を信じるには、針の穴より、更に狭い門がある。勇気を出して、その狭き門より、入ろうではないか。紫水晶の十字架が、記憶に残る。片思いの小説である。


芥川龍之介の短編小説「地獄変」などを数冊。芥川の小説では、最後の小説は、

どうみても、常人の感じるものではない。この辺では、芥川の精神状態が、かなり、おかしく、なっていることがわかった。支離滅裂の文なのである。自殺をする原因だったと、思う。


ショーロホフの「静かなドン」。バートランドラッセルの「怠惰への賛歌」。


ロマンローランの「ジャンクリストフ」。これは、中学の国語のテキストにも出ていた。召使を何時も、馬鹿にしているクリストフが、ある夕方、川のほとりで、その召使に会う。召使は言う「美しい音楽だって。ここに、美しい、川のせせらぎの音楽があるではないか。わざわざ、音楽を作る理由などないではないか。」これを聞いて、クリストフは、この召使が、神々しく見えてきた。

このモデルは、ベートーベンだという。

「ベートーベンの生涯」は、新書版で読んだ。


この他、映画アラビアのロレンスの主人公、ロレンスの「7つの知恵」は新書版だったが、読んだ。


ボーボワールの「第2の性」。これは、女性は男より、歴史の上で劣っているという内容。(ボーボワールは、実存主義のサルトルとの同棲生活をした。慶応大学の公演で、ものすごい勢いで熱弁をふるっていたという事を先生から、聞いた。)


ヘルマン、ヘッセの「車輪の下」。カマキリは車輪の前で、威張って見せても、結局、車輪に潰されてしまう。天才的少年の堕落してゆくことを、書いている。


アメリカ独立当時の「フランクリン自伝」。この中で、雷は電気であることを実験した。これは、極めて、危険な実験であった。

大体、高校正が読むべき本です。この頃から、基本的な事を重視しておりました。どうでもよい本より、質の高い本を、求めていたのです。


 この辺から、20歳頃までに、200冊くらい読んだ。20歳を過ぎると、ビジネス書に変わっていった。読書の秋か。今はもう、小説を読む気がしない。若い頃、読んだから、いいや。それと、特に、得られるものは、無いから。


今は、本を読まない人が、増えているとか。ゲーム中心の世の中とか。考えることをしない世の中とか言われている。薄っぺらくなったもんだ。

これも、日本の国力と無縁では、無いだろう。


 

10件のコメントがあります
1~10件 / 全10件
堅実さん
tukumodayo  さんへ

「身体障碍者、第1級とは難義な事ですね。
小生、体は若い頃から異常な程に
頑丈でしたから、おじさんに成り果てて
も現在のところは、名残なのか?元気ですね。
今朝も早朝より黒介ワン子と2時間は農道を
テクテクして、午前のジムへ行っておりました。
鉛筆画の趣味も忘れていましたが、小説の
趣味などは、遥~時の摩耗的忘却の彼方でしたね。」

相変わらず、元気でなによりです。
よく、足が、むくみます。
多分、これですね。
この分、夜、トイレが、多いです。
その分、昼間、眠気がきます。
パソコンを見ながら、うとうとは、かなり、あります。


「終活の一環として、先ずは各部屋の要らない
物を処分していましたら、押入れの古い段ボール
箱から、公募展に応募予定の自作小説が5作程
出て来ましたね。応募用紙まで付けたものまで
出て来ましたね。
17歳の頃に、まぐれ&実験的に星新一先生に
選出されて入選した経験から、その気になってた
のだと思いますが、その当時、ジョン・スタインベック
の怒りの葡萄を読みまして、まぁぁぁ~我が
作品の貧弱で薄っぺらさに嫌気がさして、応募
しなかったのだと推測致しますね。
それでも、女々しく捨てられずに保管してたので
しょうね。やれやれ。」

いやー。人とは、そういうものです。
捨てなくて、良かったと、思います。
いずれ、誰かが、捨てますから、残して、おいても、よいのでは。

「水色の手袋
母の置手紙
無邪気な舌
水曜日の朝
記憶の闇
などなどのタイトルでしたね。
たおやかな白いおしり これは北杜夫先生の
少年と言う作品の影響で暇つぶし程度に書いた
作品でしたね。
少年の性に対する好奇心と憧れを書いた
短編でしたね。
お絵描きも、何か残せたらとは思いますが
小説も何か残せたらとも思いますね。
既におじさんに成り果てておりますからね。
悠長にかまえてる時間とて無いですからね。」

よく、整理するべきだと、言いますが、
整理しなくても、よいものは、
あると、思います。
いずれ、だれかが、整理しますから。
それで、いいんじゃ、ないですか。
私の場合は、金銭的なことは、きちんと、
整理しておく予定です。争いが起きない様にです。
他は、整理すべきものは、しなくても、良いと、思ってます。








堅実さんへ

身体障碍者、第1級とは難義な事ですね。
小生、体は若い頃から異常な程に
頑丈でしたから、おじさんに成り果てて
も現在のところは、名残なのか?元気ですね。
今朝も早朝より黒介ワン子と2時間は農道を
テクテクして、午前のジムへ行っておりました。
鉛筆画の趣味も忘れていましたが、小説の
趣味などは、遥~時の摩耗的忘却の彼方でしたね。
終活の一環として、先ずは各部屋の要らない
物を処分していましたら、押入れの古い段ボール
箱から、公募展に応募予定の自作小説が5作程
出て来ましたね。応募用紙まで付けたものまで
出て来ましたね。
17歳の頃に、まぐれ&実験的に星新一先生に
選出されて入選した経験から、その気になってた
のだと思いますが、その当時、ジョン・スタインベック
の怒りの葡萄を読みまして、まぁぁぁ~我が
作品の貧弱で薄っぺらさに嫌気がさして、応募
しなかったのだと推測致しますね。
それでも、女々しく捨てられずに保管してたので
しょうね。やれやれ。
水色の手袋
母の置手紙
無邪気な舌
水曜日の朝
記憶の闇
などなどのタイトルでしたね。
たおやかな白いおしり これは北杜夫先生の
少年と言う作品の影響で暇つぶし程度に書いた
作品でしたね。
少年の性に対する好奇心と憧れを書いた
短編でしたね。
お絵描きも、何か残せたらとは思いますが
小説も何か残せたらとも思いますね。
既におじさんに成り果てておりますからね。
悠長にかまえてる時間とて無いですからね。
堅実さん
ひでたろう12  さんへ

「色々よんでますね~。
面白い本ありました?
楽しく読めるのが一番と思うけど。」

高校正の時は、何か、むなしくて、関心のあるものを、次、次と読みました。恋の小説が多かったです。半分くらいかな。
その頃は、恋に恋する年でしたので。
ここで、幾つか読むと、小説とは、こんなもんかと、思い、
それから、恋の小説は読まなくなりました。
それから、どう生きるかも、思い悩んだ頃です。
この答は、今になっても、出てきません。
いくら、本を読んでも、見つからないと、思います。


こんばんは
色々よんでますね~。
面白い本ありました?
楽しく読めるのが一番と思うけど。

堅実さん
616671  さんへ

「私も高校2年生ぐらいの時が一番本を読んでいました。
教科書に掲載されている小説や評論などが大体抜粋なので
全文を読みたく元の本を図書館で借りていました。
ちょうど大江健三郎がノーベル文学賞を受賞した頃で、
大江小説もよく意味も分からぬまま背伸びして読んでいました。
今は集中力がなかなか続かないのですが、岩波新書など読んでいます」

実は、このブログは、かなり厳しいコメントが有ると、思っておりました。
そうでないのが、よかったです。
わたしの、ブログは、今の世相を批判したものが、多いので、
何時も、思うのですが、厳しい、反論が有ると、覚悟しております。

「大江健三郎がノーベル文学賞を受賞した頃 」
これで、お年が、かなり若いですね。
岩波新書は、レベルが高いです。
一般に、新書版は、真面目な書き方の本です。
いい、趣味ですね。
これからも、よろしく、おねがい、いたします。

堅実さん、こんにちは。
私も高校2年生ぐらいの時が一番本を読んでいました。
教科書に掲載されている小説や評論などが大体抜粋なので
全文を読みたく元の本を図書館で借りていました。
ちょうど大江健三郎がノーベル文学賞を受賞した頃で、
大江小説もよく意味も分からぬまま背伸びして読んでいました。
今は集中力がなかなか続かないのですが、岩波新書など読んでいます。
堅実さん
tukumodayo  さんへ

「格闘おバカでお勉強は、ほとんど
致しませんでしたが、読書する習慣
があったのが、せめてもの救いでしたね。
猛烈に知識欲に目覚めた時期もあり
多い日は1日に10冊以上読破致して
おりましたね。
文章を学ぶ際には、ゆっくりと読み
ましたが通常は、速読でしたね。
ページ1枚を画像として捉え、頭の中で
読んでいた感じですね。
普通の文庫本なら1時間程度で読み終えて
おりましたね。」

速読ですね。
1時間で1冊とは、凄いですね。
わたしには、とても、無理です。

「今では、脳も衰えて出来ないと思いますけどね。
それに老眼も追加され、読書の習慣も終息
に近い状況ですね。
知りたいことは、ネットで調べられる時代
ですしね。
知識欲の衰えも老化現象なのでしょうね。
加えれば好奇心や探求心の衰えもね。
まだ少しだけは、残っておりますけどね。
やれやれ。」

わたしも、老眼と。禄内障で、苦しんでおります。
身体も、がたがたです。
身体障碍者、第1級になりました。
詳しくは、知りませんが、それだけ、大変なんでしょうね。

「記憶に残っている作品は
心は孤独な狩人
孤高の人
怒りの葡萄
旅の重さ
青春の門
などなどですね。」

怒りの葡萄と、青春の門は、映画で見ました。
あとの、本は、読んでないです。

堅実さんへ

格闘おバカでお勉強は、ほとんど
致しませんでしたが、読書する習慣
があったのが、せめてもの救いでしたね。
猛烈に知識欲に目覚めた時期もあり
多い日は1日に10冊以上読破致して
おりましたね。
文章を学ぶ際には、ゆっくりと読み
ましたが通常は、速読でしたね。
ページ1枚を画像として捉え、頭の中で
読んでいた感じですね。
普通の文庫本なら1時間程度で読み終えて
おりましたね。
今では、脳も衰えて出来ないと思いますけどね。
それに老眼も追加され、読書の習慣も終息
に近い状況ですね。
知りたいことは、ネットで調べられる時代
ですしね。
知識欲の衰えも老化現象なのでしょうね。
加えれば好奇心や探求心の衰えもね。
まだ少しだけは、残っておりますけどね。
やれやれ。
記憶に残っている作品は

心は孤独な狩人
孤高の人
怒りの葡萄
旅の重さ
青春の門
などなどですね。
堅実さん
風車の弥吉  さんへ

「私は藤沢周平の、武士や庶民の生活の、喜怒哀楽を描いた作品を集中的に読み漁りました。」

そうだったですか。
藤沢周平は、後になって出て来た人ですね。
「蝉しぐれ」は、テレビで、見ました。
下級武士の生きざまが、多いですね。

こんにちは。

私は藤沢周平の、武士や庶民の生活の、喜怒哀楽を描いた作品を集中的に読み漁りました。
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