TOPIX -8 @2,761
日経平均 -387円 @39,452円
米国では、先週末にパウエルFRB議長が利下げを急がない方針を示したことを契機に米長期金利は上げており、この日はメスター米クリーブランド連銀総裁やデイリー米サンフランシスコ連銀総裁も利下げ開始時期について慎重な発言をした。少し前まで利下げ開始は6月と見られていたが、今は7月以降になると見られている。その結果、米10年債利回りが4.35%台(2023年11月以来の高水準)に上昇し、一時は4.40%台になり、米国株相場は大きく下落した。利下げが年央までに開始するとの見通しを先取りして株価は急上昇して来たが、想定以上に強い米国経済によりその前提が変わってきている。高まっていた過熱感と警戒感から上げ過ぎた分の調整が起こっている。
本日の東京市場では、米国株安の流れを受けて東京エレクトロンやアドバンテストなどのハイテク成長株を中心に売り優勢となったが、台湾で発生した大きな地震が半導体のサプライチェーンを混乱させるとの懸念を引き起こし、株価指数先物が売り優勢となった。日経平均の下げ幅は一時600円を超えたが、売り一巡後は下げ渋った。銀行株、海運株、総合商社株、石油関連株などが買われた。
日経平均の日足チャートを見ると、ギャップダウンして始まったが、下げ渋りを見せて上下にひげを引いた十字線で終えた。25日移動平均線を明確に割り込んだが、数日以内にその上に浮上すれば上昇基調は崩れていない。しかし、戻りが小さいと2点天井を形成後、調整モードに入る可能性も意識しておきたい。
日経平均は大きく下げたが、33業種中15業種が上げた。上昇率トップ5は、鉱業(1位)、電気・ガス(2位)、海運(3位)、銀行(4位)、卸売(5位)となった。