半導体関連銘柄の上昇が止まった時、その反動に警戒

優利加さん
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先週金曜日の米国株式相場は上げた(DJIA +90.99 @39,087.38, NASDAQ +183.02 @1,6274.94, S&P500 +40.81 @5,137.08)。ドル円為替レートは150円台前半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄の方が圧倒的に多かったが、日経平均は上昇した。東証プライムでは、上昇銘柄数が425に対して、下落銘柄数は1,195となった。騰落レシオは98.85%。東証プライムの売買代金は5兆3879億円。

TOPIX -3 @2,706
日経平均 +194円 @40,109円

先週金曜日の米国では、前日に米1月個人消費支出(PCE)価格指数がほぼ予想通りとなり米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ期待が続いていた。そんな中で米2月ISM製造業購買担当者景気指数(PMI)が弱い結果(47.8<予想49.5)となった。これを「好感」して米10年債利回りが低下した(一時4.1%台<前日終値4.25%)ためハイテク株を中心に買い優勢となった。ナスダックは2日連続で史上最高値を更新した。エヌビディアは4%上げて時価総額が終値ベースで初めて2兆ドル台となった。

本日の東京市場では、米国市場でのハイテク株高とフィラデルフィア半導体株指数(SOX)の上昇を受けて、東京エレクトロンやアドバンテストなどの値がさ半導体株が上げて日経平均を押し上げた。この2銘柄だけで日経平均を約150円押し上げた。日経平均の上げ幅は一時400円を超え、始めて終値ベースで4万円台を付けた。今週3月8日には株価指数先物とオプション3月物の特別清算指数(SQ)の算出を控えているため、コールオプションの売り方がデルタヘッジのため先物買い残高を増やしたことで売り方と買い方による「空中戦」となり上昇に弾みが付いたと見られる。

日経平均の日足チャートを見ると、前日までに2営業日連続で陽線で続伸した後、本日もギャップアップしてして始まったが寄り付き後は売りが優勢となり短陰線で終えた。日経平均は大台の4万円台となった。当面の目標達成感から利食い売りが優勢となっても自然ではあるが、今日の上昇も半導体関連銘柄に偏った買い上げによるものであり、東証プライムの内、上げた銘柄数(425)は下げた銘柄数(1,195)の3分の1強しかなかった。循環物色の回転により日本株全体が徐々に上がる持続力のある上げ方ではないため、早晩やってくるであろう半導体関連銘柄の上昇ラリーが止まった時、その反動に警戒したい。

33業種中24業種が下げた。下落率トップ5は、海運(1位)、空運(2位)、ゴム製品(3位)、食料品(4位)、その他製品(5位)となった。

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