銀行株の上昇には明確な背景がある

優利加さん
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昨日の米国株式相場は小幅下落した(DJIA -62.30 @39,069.23, NASDAQ -20.57 @15,976.25, S&P500 -19.27 @5,069.53)。ドル円為替レートは150円台半ばの前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証プライムでは、上昇銘柄数が946に対して、下落銘柄数は668となった。騰落レシオは107.99%。東証プライムの売買代金は4兆9907億円。

TOPIX +5 @2,678
日経平均 +6円 @39,240円

米国では、史上最高値を連日で更新して高値警戒感が出ている中、米10年債利回りが小幅上昇したことや、週後半に発表されるインフレ指標(個人消費支出PCE物価指数)を意識して様子見ムードが高まった。エヌビディアやアーム・ホールディングスなどの半導体関連銘柄は買われたが、売られる銘柄が多く主要3株価指数は揃って小幅安となった。

本日の東京市場では、米国市場で半導体関連銘柄が買われた流れを受けて、半導体関連銘柄が上がり日経平均は上げて始まった。ただ、半導体関連銘柄は連日の続伸により高値警戒感が漂っているため、利益確定のための売りが優勢となった。他方、銀行、鉄鋼、機械などのバリュー株は買われた。銀行株の上昇には明確な背景がある。1月の消費者物価指数が上昇したからだ。これによる日銀が金融政策の正常化を進めやすくなり、その結果、銀行の利ザヤが大きくなるとの読みからである。

米国の長期金利上昇傾向は、米国が財政赤字の拡大により国債発行を増加しているために超過供給気味となっているからである。他方、日銀はマイナス金利解除後も利上げを急がない姿勢を示している。その結果、日米金利差はなかなか縮小せず、円キャリートレードはまだまだ続き、円安・ドル高基調はまだ継続しそうである。

日経平均の日足チャートを見ると、昨日ギャップアップして始まり短陰線で終えたが、その翌日である今日は十字線で小幅高となった。勢いよく上げる訳ではないが、先高観が強く下値が堅い。そうは言ってもN字目標はほぼ達成しているのでさらに上値を追うにはある程度の日柄が必要と見る。

33業種中18業種が下げた。下落率トップ5は、海運(1位)、陸運(2位)、小売り(3位)、食料品(4位)、建設(5位)となった。

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