2月となり、いよいよ梅が咲きました。1月のあの寒さを、よく耐えました。そして春一番に咲く花、梅の花。最初に咲く花だから、この花には、人々の希望が託されるのです。
さて、舞台は、湯島天神になります。この季節には、境内には、高校や大学受験の、願望をかけた絵馬が、沢山見られます。
そして話は、「婦系図」になります。主税は、恩師から、「学問の妨げになるから、あんな女とは、縁を切れ」と言われます。
やむなく主税は、お蔦に、「別れてくれと言います。」
お蔦は言います。「別れろ切れろは、芸者の時、今にわたしには、死んでくれと、言ってください」
そして、二人は、無言のまま、天神様の横の、本郷の切通しから、坂を下り、上野公園へと、向かいます。寛永寺の鐘が、静かに響きます。夕暮れが迫ってきます。その後の、二人の消息は、どうなったか。筆者は、知りません。
小生も、その昔、湯島天神の横をよく、通ったことがあります。ここは坂になっており、道の直ぐ脇に湯島天神があ、あります。
湯島の白梅 鶴田浩二 山本富士子(初代、ミス日本) 昭和30年芸術祭参加作品
https://www.youtube.com/watch?v=PKNekQzg-C4
(ウイキより)
『婦系図』(おんなけいず)は泉鏡花(いずみきょうか)の小説、これを原作とする演劇・映画。
早瀬主税と芸者お蔦を、師の酒井は将来を考えて別れさせる。婚姻制度を批判した問題小説である。
泉 鏡花(いずみ きょうか)1873年(明治6年)11月4日 - 1939年(昭和14年)9月。日本の小説家。明治後期から昭和初期にかけて活躍した。小説のほか、戯曲や俳句も手がけた。帝国芸術院会員。
金沢市下新町生まれ。尾崎紅葉に師事した。『夜行巡査』『外科室』で評価を得、『高野聖』で人気作家になる。江戸文芸の影響を深く受けた怪奇趣味と特有のロマンティシズムで、幻想文学の先駆者としても評価されている。ほかの主要作品に『照葉狂言』『婦系図』『歌行燈』などがある。