TOPIX +15 @2,640
日経平均 -17円 @38,470円
米国では、米1月生産者物価指数(PPI)が予想以上の伸びとなった(+0.3%>予想+0.1%)ため早期利下げ期待がさらに遠のき、米10年債利回りは前日の4.24%から4.28%へ上昇して株式相場の重石となった。主要3株価指数は揃って反落した。
本日の東京市場では、米国株安を受けてこれまで急上昇して来た東京エレクトロンやアドバンテストなどの半導体銘柄を中心とした成長株が利益確定のため売られ、日経平均を押し下げた。日経平均の下げ幅は一時200円を超えた。半導体関連銘柄は反落して日経平均は小安く終えたが、銀行や商社が買われたためTOPIXは小幅上昇した。また、「船舶・電力を除く民需」の受注額(民間設備投資の先行指標)が市場予想を上回ったことを好感してファナック、安川電機、キーエンスなどの設備投資関連銘柄が買われた。
2月21日には画像処理大手エヌビディアが決算発表する。生成人工知能(AI)市場の拡大を期待して、これからの高い業績は相当程度は既に株価に織り込まれながら急上昇して来た。よほどのポジティブサプライズの好決算とならない限り、最近の任天堂のように大きく反落しかねない。もし、エヌビディアが大きく反落すれば日本の半導体銘柄の多くは巻き込まれるだろう。
日経平均の日足チャートを見ると、前日の長い上ひげを引いた寄引同事線(波高い線)に続き、本日は十字線で終え、寄り付き後は売り買いが拮抗した。チャートだけで判断するといつ反落しても不思議ではない罫線となっている。しかし、今は先高観が依然として強いため、海外発の悪い材料で下げても下げ幅は小さく、逆に良い材料が出てくると大きく上昇しやすい。今週中に日経平均は史上最高値を更新するのではないだろうか。マーケットは記録更新を固唾を飲んで待っている。株式市況が活況を呈しているので証券株が上がるのは当然である。
33業種中26業種が上げた。上昇率トップ5は、吟行(1位)、水産・農林(2位)、卸売(3位)、証券(4位)、パルプ・紙(5位)となった。