TOPIX +33 @2,625
日経平均 +329円 @38,487円
米国では、週間の米新規失業保険申請件数は21万2千件(<予想22万件)と強く、労働市場がまだ底堅いことを示したが、1月小売売上は予想以上に減少した(0.8%減>予想0.3%減)。米10年債利回りの低下は続き、主要3株価指数は揃って2日続伸した。
本日の東京市場では、米国株の2日続伸と米半導体企業の好決算を支援材料として買いが優勢となった。日経平均は前場で707円高の38,865円まで上昇して、1989年12月29日の最高値@38,915円まで後50円まで迫った。日銀がまだしばらくは緩和的な金融政策を継続すると明言していることが追い風となっている。上昇相場の主力は相変わらず半導体銘柄である。東京エレクトロンとアドバンテストは連日で株式分割考慮後で上場来高値を更新した。2023年10~12日期の実質国内総生産(GDP)速報値が2四半期連続のマイナスとなったが、まさにそのマイナス成長のために日銀は緩和的な金融政策を継続せざると得ないだろうというのがマーケットの読みである。当然、円安・ドル高に振れやすいし、株式相場が活況を呈すると証券株も上がるというセオリー通りの展開となった。
日経平均の日足チャートを見ると、ギャップアップして始まってからさらに上値を追いかけて一時は大陽線となっていたが、次第に売りに押されて上げ幅を縮小させ、長い上ひげを引いた寄引同事線、つまり売り線である「波高い線」となった。非常に強い先高観がある場合にはさらに上値を追いかける場合もあるが、さてどういう展開になるか。来週中には史上最高値を一度は更新すると見ている。
33業種中31業種が上げた。上昇率トップ5は、石油・石炭(1位)、鉱業(2位)、不動産(3位)、保険(4位)、銀行(5位)となった。