TOPIX -5 @2,558
日経平均 +34円 @36,897円
米国では、朝方発表された週間の新規失業保険申請件数が21万8000件(<予想22万件)となり労働需給は引き続き引き締まっているとの見方から米10年債利回りが上昇したため株価の頭を抑えた。ダウ工業株30種平均は一時100ドル超下げる場面があった。しかし、それでもウォルト・ディズニーが11.50%、アーム・ホールディングス(ダウ構成銘柄ではないが)が47.89%(ザラバでは64%)と急騰して(PER70倍台後半)相場をけん引し、ダウ工業株30種平均は小幅高で終り、主要3株価指数は揃って3日続伸した。機関投資家の多くが運用指標とする米S&P500が初めて5000の大台を超える場面があった。
本日の東京市場では、米国市場で半導体関連銘柄が上昇した流れを受けて、東京エレクトロンやアドバンテストなどの半導体関連銘柄が買われたことに加えて、英半導体設計大手のアーム・ホールディングスが急騰したことを好感してその大株主であるソフトバンクグループ(SBG)が大幅続伸した。
日経平均の上げ幅は一時400円を超える場面があったが、後場になると利食い売りが優勢となり上げ幅を縮小させて終えた。昨日に続き一部の値嵩株の上昇が日経平均を押し上げたので、相場全体が上げた訳ではないことに留意しておく必要がある。時価総額10兆円の大型株が2日連続で約10%のペースで上げ続けるという非常に稀なことが起った。ソフトバンクグループの一銘柄だけで日経平均を128円押し上げた。ということは、ソフトバンクグループが前日比で変わらなかったとすれば、日経平均は94円安となっていたことになる。
世界的な人口知能AIの需要増加を見越してその関連銘柄に買いが集中している。2月21日にはエヌビディアの決算発表を控えている。日米長期金利差の拡大により円安・ドル安方向へ振れた。運賃が期待したほど上がらないことが分って来たため、大手海運株が下放れた。
日経平均の日足チャートを見ると、ザラバで一時37,000円台を回復してバブル崩壊後の戻り高値を更新したが、その後は売りに押されて長い上ひげを引いた寄引同事線となった。形としては強力な売り線である「波高い線」となった。「波高い線」が出現すると、ほとんどの場合、翌日は反落するが、来週の火曜日はどう動くか。
33業種中20業種が下げた。下落率トップ5は、海運(1位)、繊維製品(2位)、電気・ガス(3位)、建設(4位)、輸送用機器(5位)となった。