巨額の資金が日本株市場に流入している

優利加さん
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昨日の米国株式相場は小幅反発した(DJIA +141.24 @38,521.36, NASDAQ +11.32 @15,609.00, S&P500 +11.42 @4,954.23)。ドル円為替レートは147円台後半の前日比円高水準となった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証プライムでは、上昇銘柄数が878に対して、下落銘柄数は730となった。騰落レシオは117.18%。東証プライムの売買代金は4兆9208億円。

TOPIX +11 @2,550
日経平均 -41円 @36,120円

米国では、米国経済のソフトランディング期待と米10年債利回りが低下したことを背景に株価は反発して、主要3株価指数は揃って上昇した。しかし、半導体大手のエヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が下げて、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は1.13%下げた。

本日の東京市場では、米国市場で半導体株が下げたこと、米長期金利の低下により外為市場で円高・ドル安方向へ振れたことが影響して、東京エレクトロンやアドバンテストなどの半導体株が売られて日経平均は下げ、下げ幅は一時300円超となる場面があった。円高・ドル安方向へ振れたにもかかわらず、業績見通しが良好なトヨタは一時7%続伸し、連日で株式分割考慮後の上場来最高値を更新した。トヨタのような超大型株が木の葉のように舞うということは巨額の資金が日本株市場に流入していることを示している。5000億円を上限とする自社株買いを発表した三菱商事も一時10%強急騰し、他の総合商社も連れ高となった。今年1月1日以降に発された通期業績見通し修正では、上方修正が150社に対して、下方修正は87社となっており、上場企業全体の業績見通しは上向きと言える。小粒だが、来期業績見通しの上昇修正によりNTNやコニカミノルタも数日前から急反発を開始した。

日経平均の日足チャートを見ると、10日移動平均線がやや下向きに転じ、終値で同移動平均線に辛うじて接する位置に株価はある。チャートだけで判断すると、上下どちらへ放れてもおかしくない動きである。勿論、個別銘柄(木)はそれぞれの事情で、特に業績見通しの変化で動くが、日経平均(森)の動きも意識しておく方が先読みの精度が高まる。

33業種中23業種が上げた。上昇率トップ5は、卸売(1位)、輸送用機器(2位)、海運(3位)、鉱業(4位)、鉄鋼(5位)となった。

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