TOPIX +31 @2,444
日経平均 +679 @34,442円
米国では、米長期金利の低下が一服しており、且つ、今週後半に発表される米12月消費者物価指数(CPI)や米12月生産者物価指数(PPI)を控えていて様子見ムードが強まっている所為か、高安まちまちとなった。それでもエヌビディアやアマゾンなどのハイテク株の一角は堅調に推移した。
本日の東京市場では、米国でのハイテク株高を好感し半導体関連銘柄が買われると同時に、円安・ドル高の進行を背景に輸出関連銘柄も買われ、それら以外にも幅広い銘柄が買われた。日経平均は大きく続伸して2日連続でバブル崩壊後の戻り高値を更新した。新しい少額投資非課税制度(NISA)経由でも個人の買いが入っている。マーケットは「リスクオン」に大きく傾ている。ただし、今日のところは証券株と海運株はこの動きに乗れていない。
ただ、気になることもある。物価の上昇率に賃金の上昇率が追い付かず、物価考慮後の実質賃金が低下を続けており、2022年4月以来20カ月連続で低下していることである。これが意味することは、日銀が現在の金融緩和政策を引き締め方向に転換することを難しくする、つまり、金融緩和政策の修正タイミングが従来想定していた以上に先送りされるということである。その読みが株高を支えているとも言える。また、株高の市場内部要因を探してみると、逆日歩の発生している銘柄数が減少しており、空売りが増加していない。その分だけ売り圧力が弱まった読める。
日経平均の日足チャートを見ると、昨日の高値を長大陽線で一気に上抜けた。これにより、これまで上値抵抗線だった33,800円辺りが下値支持に転換した。これから調整しても33,800円辺りが下値支持線として意識される。
33業種中27業種が上げた。上昇率トップ5は、精密機器(1位)、その他製品(2位)、医薬品(3位)、電気機器(4位)、輸送用機器(5位)となった。