能登半島地震のため大発会は躓いたが・・・

優利加さん
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昨日の米国株式相場は下落した(DJIA -284.85 @37,430.19, NASDAQ -173.73 @14,592.21, S&P500 -38.02 @4,704.81)。ドル円為替レートは143円台後半の年末比円安水準だった。本日の日本株は上げる銘柄の方が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,261に対して、下落銘柄数は410となった。騰落レシオは107.72%。東証プライムの売買代金は4兆1136億円。

TOPIX +12 @2,379
日経平均 -176円 @33,288円

米国では、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録要旨で利下げ開始時期の不透明感が強まった。参加者が政策金利は引き締め局面でのピークに達したか近いと見ているが、他方、継続的なインフレの鈍化が確認できるまで引き締め的な金融政策を維持することが適切とも見ている。しがたって、FRBは早期利下げに慎重であると受け止められた。その結果、米10年債利回りが一時4.0%を上回り、株式相場は下げた。

本日の東京市場では、新しい少額投資非課税制度(NISA)制度の開始で2024年は株高が期待されているが、出だしは躓いた。米国株安に加えて元旦の能登半島地震を受けて売り先行で始まった。日経平均は一時770円安まで下げた。しかし、東日本大震災の時のような原発事故は起きておらず、売りが一巡すると日本経済への悪影響は限定的で長期化しないとの見方から切り返し始めて、大引けでは下げ幅を大きく縮小した。好悪両材料を抱える大手海運株は予想通り派手に動いた。復興需要を当てにした建設株の買いは多かったが、際立ったほどでもなかった。

外為市場では、いつものような「有事の円買い」とはならず、円安・ドル高となった。もともと、日銀が1月にもマイナス金利を解除するとの観測が有力だったため、円高・ドル安の力が増していた。しかかし、今回の能登半島地震のため日銀はマイナス金利解除は先送りにするだろうとの見通しが強まり、昨年末から2円も円売り・ドル高となった。

日経平均の日足チャートを見ると、非常に長い下ひげを引いた短陽線で終えた。明確な下げ渋りのサインである。

33業種中26業種が上げた。上昇率トップ5は、海運(1位)、石油・石炭(2位)、鉱業(3位)、医薬品(4位)、鉄鋼(5位)となった。

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