TOPIX -20 @2,363
日経平均 -200円 @33,231円
米国では、11月の米ISM製造業購買担当者景気指数(PMI)が予想を下回り(46.7<予想47.7)、さらにパウエルFRB議長のタカ派過ぎない発言を好感して米10年債利回りは一時4.20%を割り込むまで下げた。長期金利の低下を受けて、米国株式相場は上昇して主要3株価指数は揃って上げた。
本日の東京市場では、米長期金利の低下を反映して円相場は円高・ドル安へ振れたため、自動車を中心とする輸出関連銘柄が売り優勢となった。日経平均の下げ幅は一時400円を超えた。それでも、金利低下の恩恵を受ける不動産株は上げた。反対に、長期金利の低下で収益が低下する銀行株は分かり易く下げた。また、海運株(上にも下にもちょこちょこ動いて面白い)も上昇した。本日は、米長期金利低下と米国株の上昇という好材料が円高という悪材料に完全にかき消されたと言える。
日経平均の日足チャートを見ると、窓を空けて下げて始まり、ザラバでは11月15日から続いているアイランド(島のような塊)の下限を一時下抜けた。しかし、すぐに切り返しえて長い下ひげを引いた短陰線で終え、アイランドの範囲内へ戻ったところを見ると、マーケットは依然として先高を考えている。バブル崩壊後の戻り高値を更新できるか、或いは戻り待ちの売り圧力に屈してまた下へ弾き返されるか、チャートで見る限り、どちらも同じくらいの確率で起りうる。ただ、半年から数年先に上がるか下がるかに賭けて不安な日々を過ごすより、目先数週間以内の波に着実にスイングトレードで乗り続ける方がトータルの実入りが大きいだけでなく、精神衛生上も良い。特に、年金生活者が不足する月数十万円程度を稼ぎ続けるだけで満足するなら尚更である。
33業種中29業種が下げた。下落率トップ5は、輸送用機器(1位)、鉱業(2位)、銀行(3位)、パルプ・紙(4位)、卸売(5位)となった。