TOPIX +22 @2,391
日経平均 +161円 @33,585円
米国では、新規失業保険申請件数が23.1万件と予想の22.0万件を上回り、前週分も21.7万件から21.8万件に上方修正された。これを受けて、米10年債利回りは前日の4.53%台から4.44%台へ低下したことをを好感してS&P500とナスダックは上げた。ただ、月初から大きく反発して来たので、この日は利益確定売りが多く、上値は限定的だった。
本日の東京市場では、米追加利上げの後退観測を背景に先高観が強まり、日経平均は上昇した。また、11月下旬から12月上旬にかけて中間配当が支払われるが、増配企業も多く、これが再投資されると期待されて株価を押し上げたとみられる。他方、ウォレン・バフェット氏率いる米投資会社バークシャーハザウェイによる円建て社債である「グローバル円債」の発行額が1,220億円と決まった。金額が予想以上に小さかったため、日本株全体対する影響はほとんどなく失望売りがあったが、これを買い切った。ただ、今月の日本株の急速は上昇は企業の業績見通しの改善という「実弾」よりも、米長期金利の低下によるPERの上昇という「期待の上昇」によるものである。ここから一段高になり上昇基調が継続するためには、米長期金利の低下だけでは不十分だろう。
日経平均の日足チャートを見ると、下げて始まったが切り返して陽線で終えた。11月15日にギャップアップしてから大陽線となってから3営業日が経ったが高値圏に留まっているため、株価は上へ行こうとしていると読める。6月19日の高値@33,772円を一気に上抜けることができれば高値追いが起る可能性が高くなる。但し、この上値抵抗線を突き抜けるにはかなりの買い圧力が出てくる必要がある。そのためにはそれを正当化するような買い材料が必要になるのが通常だが、さて来週はどう動くか。
33業種中30業種が上げた。上昇率トップ5は、空運(1位)、精密機器(2位)、建設(3位)、陸運(4位)、電気・ガス(5位)となった。