TOPIX -4 @2,308
日経平均 +190円 @31,937円
米国では、米FRBの追加利上げ観測が後退したため米長期金利が下げたことに加えて、原油相場の上昇が一服したことを好感して続伸した。但し、ハマスとイスラエルの戦闘激化が懸念され、今後中東における地政学リスクが高まることが予想されて上値が限定的となった。
本日の東京でも、米国の利上げ打ち止め感と中東の地政学リスクの高まりにより質への逃避が起り米国債が買われ、その結果、米長期金利が低下したことを好感して、ファーストリテイリングや東京エレクトロンやアドバンテストなどの値がさ成長株が買われて日経平均を押し上げた。しかし、東証プライムでは上昇銘柄数よりも下落銘柄数の方がはるかに多かった。ここに足元の相場の脆弱性を感じる。
日経平均の日足チャートを見ると、9月15日高値から10月4日安値までの落差の半分、つまり、(33,634-30,487)/2=1,574円戻すと32,061円となるが、本日、この直前(32,032円)まで上げて来た。これで半値戻しという通常の戻りは達成したといえる。強ければ、3分の2戻しである32,585円まで戻すことが期待される。それが起るとすれば後500円ほど上げる可能性はあるが日本固有の理由で上げるのではなく、メインシナリオは米国の利上げ打ち止め感がさらに強くなり米長期金利が明らかに低下基調となることではないだろうか。
10年債利回りの日足チャートを見ると、「波高い線」が2回出ており、既に天井を打ったサインが点灯している。11日には9月の米卸売株価指数(PPI)、12日にが9月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えている。どちらも前年同月比伸び率が鈍化すると予想されている。もしその通りになれば、FRBの追加利上げ観測はさらに後退する。それは株価にとっては良いことである。
波乗り十八番銘柄のN株は本日すべて利食い売りして一旦ポジションをゼロにしました。そして再び「円月殺法音無しの構え」に入り、眠狂四郎のように相手が飛び込んでくるのをじっと待っています。
日経平均は上げたが、33業種中26業種が下げた。下落率トップ5は、海運(1位)、鉄鋼(2位)、倉庫・海運(3位)、水産・農林(4位)、卸売(5位)となった。