株価の日々の動きは株価材料に対する反応の連続に過ぎない

優利加さん
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先週金曜日金曜日の米国株式相場は小幅下落した(DJIA -106.58 @33,963.84, NASDAQ -12.18 @13,211.81, S&P500 -9.94 @4,320.06)。ドル円為替レートは148円台前半での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,374に対して、下落銘柄数が412となった。騰落レシオは141.18%。東証プライムの売買代金は3兆1720億円。

TOPIX +9 @2,386
日経平均 +276円 @32,679円

先週金曜日の米国株式相場は4日続落した。米国債の上昇が一服してプラス要因となったものの、米連邦準備制度理事会(FRB)が高金利政策を長期化するとの見通しと政府関連機関閉鎖の可能性が意識されたことがマイナス要因として働き、結局、マイナス要因の方がやや強かった。また、全米自動車労組(UAW)は、22日、ゼネラルモーターズ(GM)と欧州ステランティスに対してストライキを拡大すると表明したため、ストの長期化による米国経済に対する悪影響が意識された。その結果、主要3株価指数は揃って4日続落した。

米国株は4日続落となったが、本日の日本株全般は上げた。日経平均は5営業日ぶりに反発した。先週の日銀の金融政策決定会合と植田和男総裁の会見から早期の金融政策の修正(引き締め方向)観測が後退した。これを受けて、海外短期筋を中心に株価指数先物に買いを入れた。日経平均は4日続落(1週間で約1,100円)となっていたので値ごろ感から自律反発狙いの買いも入り易かった。さらに、円安・ドル高の進行も株価を下支えた。日経平均の上げ幅は一時300円を超えた。金利上昇期待で上げていた銀行株は売られ、金利上昇が当面ないことを好感して半導体などの成長株が買われた。需給面だけに注目すると、月末にかけて配当の再投資があるため、これはプラス要因として働く。問題はその配当の再投資が一巡した後である。

日経平均の日足チャートを見ると、先週金曜日には続落はしたが陽線で終えて下げ渋りを示していたが、本日も陽線で反発した。25日移動平均線と60日移動平均線の上に再浮上もした。これでひとまず下げ止まったと判断できる。

明日以降の株価は、明日以降にどんな価材料が出てくるか次第である。株価の日々の動きは株価材料に対する反応の連続に過ぎない。経済の見通しが良い時には、悪い材料よりも良い材料がより頻繁に出てくるため、日々の値動きは好悪の材料に反応して上下に動くがトレンドとしては上方向を描く。反対に、経済の見通しが悪い時には、良い材料よりも悪い材料がより頻繁に出てくるため、日々の値動きは好悪の材料に反応して上下に動くがトレンドとしては下方向を描く。したがって、株式トレーダーはチャートを読みながらトレンドの方向を見極めるのだが、相場の背景の変化を理解しているとその読みにより自信が持てるのである。

33業種中25業種が上げた。上昇率トップ5は、医薬品(1位)、小売(2位)、食料品(3位)、情報・通信(4位)、電気機器(5位)となった。

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