TOPIX -9 @32,991
日経平均 -250円 @32,991円
米国では、米サプライマネジメント協会(ISM)の8月の非製造業(=サービス業)景況感指数が前月比1.8%高い54.5(>事前予想52.5)となった。特に、「雇用」と「価格」が前月比上昇したため、米連邦準備制度理事会(FRB)による高金利政策がまだ長引きそうであるとの見方が優勢となり、米長期金利が0.04上昇して4.30%となった。このため、ドル高・円安が進んだ。さらに、サウジアラビアが原油減産を継続すると発表したため原油先物相場(WTI)が1バレル=88.08ドルまで上昇した。足元の米国経済・マーケットは「金利上昇」「原油高」「ドル高」の三重の重荷になっている。その結果、主要3株価指数は揃って下落した。
本日の東京市場では、日経平均は前日までの8営業日で1,600円超上げていたこともあり、米国でのハイテク銘柄売りの流れを受けて、アドバンテストや村田製作所、太陽誘電などのハイテク株・電子部品株を中心に売られた。特に、中国が機密部門でiPhoneの使用禁止措置を政府支援機関や国営企業まで拡大する計画であると報じられたため、アップル関連銘柄である電子部品メーカー株(村田製作所と太陽誘電など)が目だって売られた。
日経平均の日足チャートを見ると、昨日、7月3日高値と8月1日高値を結んだ下降トレンドラインに接するまで上昇したが、本日は陰線で反落した。8月28日から8営業日連続で上昇して来たため、利益確定売りで調整して自然なタイミングではある。これが小さな調整で済むのか大きな調整に拡大するのかは、事前には誰にも分からない。ただ、各種経済指標が或る程度の期間連続して景気減速やインフレ率減速を示すようになると、米長期金利が低下し、それが米国株価を押し上げて、さらに日本株も押し上げるはずである。
33業種中20業種が下落した。下落率トップ5は、鉄鋼(1位)、精密機器(2位)、非鉄金属(3)、電気機器(4位)、海運(5位)となった。