TOPIX +4 @2,378
日経平均 +98 @33,037円
昨日の米国株式相場は休場だったため、株価材料不足気味ではあったが、日経平均は7日続伸した。外為市場で1ドル=146円台後半の円安・ドル高となったことで輸出関連が買われたことも相場全体を下支えした。
日経平均の日足チャートを見ると、上値抵抗線である33,000円の少し上にある下降トレンド・ラインに迫って来た。米国の利上げ局面が最終段階にあり、来年半ばころまでには利下げに転じるのではないかとういう見通しが背景にある。
この1カ月ほどの間に、東証プライム上場の約1,800銘柄の内、732銘柄(4割)が年初来高値を更新して来た。今年春先とは異なり、足元の日本株上場の原動力はハイテク銘柄ではなく、人件費や原材料費の上昇を価格転嫁している飲食関連銘柄、金利上昇を背景として利ザヤ改善が期待される銀行株、インフレを背景として収益増加が期待される不動産株などの出遅れ銘柄が買われている。過去2週間は外国人投資家は売り越して来たが、早晩、彼らが買い戻し始めれば日本株の上昇に弾みが付くはずである。その最大の原動力は米利上げの打ち止め感が強くなることだ。
日経平均(225)は7月3日の年初来高値にはまだ届かないが、TOPIXは既にバブル後の最高値を更新中(1990年7月以来33年ぶり)である。日経平均ではなくTOPIXが高くなっていることが意味することは、より幅広い銘柄が買われているということである。さらに、「日経平均225」ではなく「日経平均500」に注目すると3,019円(本日の終値)となっている。史上最高値は3,041円なので、バブル後の最高値更新どころか、後少しで「史上最高値」を更新しそうである。この勢いが続くかどうかはほぼ米連邦公開市場委員会(FRB)の金融政策の転換に関するマーケットの見方次第である。
33業種中23業種が上げた。上昇率トップ5は、精密機器(1位)、不動産(2位)、鉱業(3位)、海運(4位)、繊維製品(5位)となった。