冴えない米雇用指標が株価を上げている

優利加さん
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昨日の米国株式相場は続伸した(DJIA +37.57 @34,890.24, NASDAQ +75.55 @14,019.31, S&P500 +17.24 @4,514.87)。ドル円為替レートは145円台後半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数1,244に対して、下落銘柄数は513となった。騰落レシオは117.79%。東証プライムの売買代金は4兆2191億円。

TOPIX +19 @2,332
日経平均 +286円 @32,619円

米国では、また弱い経済指標が発表されて、株価は上昇した。8月ADP民間部門雇用者数が17.7万件(<前月は37.1万件)と大きく減少したが、これは予想の19.5万件を下回った。さらに、4-6月期GDP改定値も速報値の2.4%から2.1%へ下方修正された。この経済指標の悪化により、米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げへの過度な警戒感が和らぎ、米長期金利は低下し、株価は続伸した。皮肉なことに、冴えない雇用指標が株価を上げている。9月は株安になりやすいというアナマリーがあるが、どう動くだろうか。最大の難関は9月の連邦公開市場委員会(FOMC)だろう。

米長期金利の低下および米国株の続伸と懸念していたほどは悪化していない中国景気を好感して、本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。日経平均の上げ幅は一時350円を超えた。中国の8月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.7と前月比0.4ポイント上昇し、且つ、市場予想の49.1を上回ったため、中国景気に対する先行き不安が後退して相場のセンチメントが改善した。

日経平均の日足チャートを見ると、陽線で続伸し、まだやや上向きの60日移動平均線の上に僅かだが再浮上した。25日移動平均線は下向きの傾きが緩やかになってきた。もう少しで下降チャネルの上限に届くが、そこを突き抜けて上昇し続けるか、或いは、「9月は株安になる」というアナマリー通りの展開となりまた反落するか、今回は9月のFOMCでどんな決定がされるかにかかっていると見ている。まあ、トレーダーとしてたった1週間でも構わないから上でも下でも短期トレンドが起ってくれればその波に乗るだけの話である。

33業種中29業種が上げた。上昇率トップ5は、輸送用機器(1位)、サービス(2位)、陸運(3位)、空運(4位)、卸売(5位)となった。

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