TOPIX -20 @2,266
日経平均 -663円 @31,624円
米国では、エヌビディアの好決算(純利益9.4倍)および強い業績見通し効果により株式相場全体は買い優勢で始まった。しかし、翌日にジャクソンホール会議でのパルエルFRB議長の講演を控えているため、エヌビディアは次第に上昇幅を縮小させると、半導体銘柄を中心に利益確定売りが優勢となった。フィラデルフィア半導体株指数は3%下落した。短い「エヌビディア祭り」が終わり、ちょうど1年前の時のような「パウエル・ショック」(=金融政策に関してタカ派発言)の再来に備えているようだ。
本日の東京市場でも、「エヌビディア祭り」が終わり、東京エレクトロンやアドバンテストなどの半導体関連銘柄は急落し、さらにソフトバンクも大きく下げた。この3銘柄だけで日経平均を300円超押し下げて株式相場全体は大きく下げた。日経平均は今週の4日間だけで800円超上げていたので利益確定売りが出易い地合いでもあった。昨年末から昨日までの期間で見ると、日経平均(半導体関連銘柄の比重が高い)はエヌビディアの上げ下げと非常に高い相関関係(=相関係数0.96:エヌビディアの株価と日経平均の株価データを並べればエクセルのCOREL関数で簡単に計算できる)がある。社会全体が生成AIにより生産性を高めて行くことは長い目で見れが株価上昇につながるはず。これが「生涯現役の株式トレード技術」で説明した「不易」の一例である。しかし、株価は目先の金融政策に大きく反応するものである。これが「流行」である。
日経平均の日足チャートを見ると、窓を空けて大きく反落し、下向きの10日移動平均線の下へ再度沈み込んだ。25日移動平均線を回復できずに再度10日移動平均線を下抜けた。ここまでの動きでは、もう少し下値を試す動きになりそうである。
33業種中30業種が下げた。下落率トップ5は、電気機器(1位)、機械(2位)、その他製品(3位)、非鉄金属(4位)、卸売(5位)となった。