当面の下げ止まりを示す10日移動平均線の回復

優利加さん
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昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA +85.83 @34,374.66, NASDAQ +8.28 @13,505.87、S&P500 -12.22 @4,387.55)。ドル円為替レートは145円台後半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は上げた。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,410に対して、下落銘柄数は354となった。騰落レシオは112.23%。東証プライムの売買代金は2兆5093億円。

TOPIX +11 @2,277
日経平均 +154円 @32,010円

米国では、週末のジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演を控えて警戒感(=利上げ長期化を示すかも)が強まっている。そんな中、米長期金利(=10年物国債利回り)が上昇基調(一時4.36%まで上昇)となっており、小売り株が売られて下げた。S&Pグローバルが商用不動産融資や資金調達コストの上昇などを理由に一部地銀の格付けを引き下げたため、地銀だけでなくJPモルガンチェース、バンク・オブ・アメリカ、シティグループなどの大手銀行も軒並み2%超の下げとなった。

本日の東京市場では、米国株の下落を受けて金融株が売られたが、立会時間中、米株価指数先物が堅調に推移していたため、売り一巡後は切り返した。特にメガバンクは米長期金利の上昇を好感して寧ろ上げて終えた。日本の長期金利(=10年物国債利回り)は0.01%上げて0.675%へ上昇し、2014年1月以来、9年7カ月ぶりの高水準となった。その結果、ドル円為替レートは円高・ドル安の方向へ振れた。

日経平均の日足チャートを見ると、下向きの10日移動平均線の上に再浮上した。これでやっと当面の下げ止まりのサインとなる。1~2週間以内にまた10日移動平均線を割り込むことが多いが、その時に直近の安値を更新せずに再反発すればその後は暫く上げると読むのが定石である。

33業種中30業種が上げた。上昇率トップ5は、鉄鋼(1位)、非鉄金属(2位)、パルプ・紙(3位)、電気・ガス(4位)、陸運(5位)となった。

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