株価サイクル⑥(着実な下落局面)の深度が深まりそうだが・・・

優利加さん
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先週金曜日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA +105.25 @35,281.40, NASDAQ -93.14 @13,644.85, S&P500 -4.78 @4,464.05)。ドル円為替レートは144円台後半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が621に対して、下落銘柄数は1,167となった。騰落レシオは106.28%。東証プライムの売買代金は3兆6668億円。

TOPIX -23 @2,281
日経平均 -414円 @32,060円

7月の米卸売物価指数(PPI)は前年同月比で0.8%上昇した(>市場予想0.7%)ため、米連邦準備制度理事会(FRB)がまだ追加利上げる余地が残り、米長期金利(=10年物国債利回り)は4.15%まで上昇した。他方、ミシガン大学が発表した8月の期待インフレ率が前月比で低下した。経済指標が強弱混ざったことを反映して、ダウ工業株30種平均は上げた一方、ナスダックは下げた。

米長期金利の上昇を受けて、本日の日本株は大きく下げた。前場では1ドル=145円台まで円安・ドル高が進んだことを好感して日経平均は一時プラスとなったが、その後、日経平均は一時440円安まで下げた。国内超金利も上昇し、一時0.620%まで上げた。フィラデルフィア半導体株指数が2%安となったことに加えて、長期金利の上昇に敏感な半導体関連銘柄をはじめとする主力成長株が売られて株価指数を押し下げた。また中国景気の先行き不安を反映した上海総合指数と香港ハンセンの下げも日本株の重石となった。お盆休みで市場参加者が少なくなっているため値動きが大きく振れやすい。百貨店、電鉄などインバウンド関連銘柄は底堅い値動きだった。

日経平均の日足チャートを見ると、先週金曜日の陽線をほぼすべて、本日の陰線で打ち消し、株価は上向きの60日移動平均線の下に沈み込んだ。既に下向きの10日移動平均線および下向きの25日移動平均の下に完全に沈み込んでおり、今現在、株価サイクル⑥(着実な下落局面)に入っている。数日以内にまた60日移動平均線の上に再浮上できれば良いが、このまま横ばいが続くだけでも、株価サイクル⑥の深度が深まり、雲行きはますます暗くなっていく。

33業種中29業種が下げた。下落率トップ5は、鉱業(1位)、不動産(2位)、機械(3位)、電気機器(4位)、繊維製品(5位)となった。

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