TOPIX +9 @2,284
日経平均 +62円 @32,255円
先週金曜日に発表された7月の米雇用統計で非農業者部門雇用者数(NFP)が市場予想を下回る増加となったものの、失業率が改善し、賃金の伸び予想を上回った。そのため、FRBによる今後の金融政策が利上げ打ち止めなのか、或いはまだ警戒していて追加利上げがあるのかについて不透明が高くなり、株式相場の重石となった。主要3株価指数は揃って続落した。
本日の日本株全般は、米国株安を受けて下げて始まった。日経平均は前場で下げ幅を300円超に拡大すする場面があった。しかし、堅調な国内企業業績と円高・ドル安への動きが一休みしたことを好感して買い優勢へ転じ、自律反発狙いの買いも入混じり日経平均は次第に切り返して陽線で終えた。立会時間中の米株価指数先物が堅調に推移していたことも日本株相場を下支えした。ただ、主力のハイテク銘柄の業績が冴えないため、継続した力強い反発は難しそうに見える。日銀は前回の金融政策決定での政策員の「主な意見」を公表した。長短金利操作(YCC)については「柔軟化しつつ維持していく必要がある
」と述べており、これにより緩和が継続されるとマーケットが意識したことも株式相場を下支えした。
日経平均の日足チャートを見ると、ギャップダウンして始まったが切り返して長陽線で前日比小幅高で終えた。先週金曜日に続き2日連続陽線となり下げ渋りを見せた。ただ、まだ上向きの60日移動平均線を明確には上抜けていない。また、下値支持線である32,000円辺りでギリギリ下げ止まり、今日のところは小幅反発したが、もう一つ大きな悪材料が飛び出してくれば下抜けしそうな位置である。レンジ相場の下限で自律反発狙いの買いという戦術は十分ありだが、下抜けのリスクには心と建玉の準備をしておく必要がある。
33業種中23業種が上げた。上昇率トップ5は、水産・農林(1位)、医薬品(2位)、繊維製品(3位)、精密機器(4位)、石油・石炭(5位)となった。