TOPIX -5 @2,291
日経平均 -132円 @32,759円
米4-6月期GDP速報値が予想を上回る強い結果だったことに加えて、米10年債利回りは大幅上昇して4%を超えたため、前日までにダウ工業株30種平均は1987年1月以来の13連騰も上昇していたため利益確定売りが出易いタイミングだったことも重なり、米国株式相場は反落した。
日銀は今回の金融政策決定会合で長短金利操作(YCC)の運用の柔軟化(10年物国債の連続指値オペの利回りを0.5%から1.0%へ引き上げ)を決めた。円相場は円高・ドル安へ動いた。これを受けて後場には先物主導で売り込まれて日経平均の下げ幅は一時850円を超えた。しかし、YCCの柔軟化にも拘わらず国債利回りはそれほど上がらなかったことで市場には安心感が広がり、大引けに向けて下げ幅を縮小した。円金利が上がれば円高・ドル安になり自動車株をはじめとする輸出関連銘柄が売られる一方、金利上昇で恩恵を受ける銀行株は大きく上昇した。今回の日銀の金融政策修正決定はマーケットにとってはサプライズだったが、数日以内に相場に織り込まれるだろう。その後は日銀の金融政策修正リスクが当面はなくなるので、株式相場にとっては悪材料出尽くしと解釈されそうである。
日経平均の日足チャートを見ると、長い下ひげを引いた陽線で終え、下向きの25日移動平均の上に辛うじて踏みとどまった。これで安値では押し目買いが直ぐに入ることが確認された。しかし、高値追いをして高値更新を目指すほどの買い需要が強いかどうかは別問題である。暫くの間は32,000~33,700円の間のレンジ相場になりそうだと見ているが、さてどう動くか。
33業種中19業種が下げた。下落率トップ5は、電気・ガス(1位)、食料品(2位)、鉄鋼(3位)、不動産(4位)、輸送用機器(5位)となった。