TOPIX +22 @2,243
日経平均 +475.50円 @32,419円
米国では、6月の消費者物価指数(CPI)が前年同期比+3.0%となり、2021年3月以来の低水準となった。食品とエネルギーを除外したコア指数も+4.8%上昇となり、5月の5.3%上昇から伸びが鈍化した。これにより、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを長期化する懸念が和らいだため、ハイテク株も景気敏感株も買いが優勢となり、主要3株価指数は揃って3日続伸した。
米国の利上げ長期化懸念が後退したことを好感した米国株の3日続伸を受けて、本日の日本株全般は反発した。特に、目立ったのがエムスリーなどの成長株も東京エレクトロンやアドバンテストなどの半導体関連株だった。日経平均の上げ幅は一時500円を超えた。他方、1ドル=138円台まで円高・ドル安が進んだことを嫌気して、三菱自動車、マツダ、SUBARUなどの自動車株が売られた。金利が上がりそうな日本と、金利がもうこれ以上は上がらず後は時間の問題で早晩下げると予測される米国は金利のベクトルの方向が反対向きであるため、これからは円高・ドル安に振れやすくなると見る。その分だけ日本株全体には下押し圧力がかかり易い。
日経平均の日足チャートを見ると、ダブルトップを形成した後も下げ続けたが、本日は陽線で切り返した。しかし、ある程度戻った後で戻り売りを浴びて再び反落するパターンが多いので買い方は要注意である。例えば、25日移動平均線辺りまで戻した後で再び下げるパターン。売り方は戻りの力が尽きて、また反落し始めた初動を狙い撃ちするのが定石である。ダブルトップの天井を上抜けしてバブル崩壊後の戻り高値を更新するには戻り売り玉をすべて買い切らなければならないが、今それだけの余力があるかどうか。
33業種中23業種が上げた。上昇率トップ5は、サービス(1位)、電気機器(2位)、精密機器(3位)、医薬品(4位)、卸売(5位)となった。