TOPIX +32 @2,321
日経平均 +564円 @33,753円
5月の米個人消費支出(PCE)価格指数(FRBが利上げするかしないかを決める際の重要指標の一つ)の伸びが予想を下回った(前年同期比+4.6%<予想+4.7%)ことを好感して、米長期金利が低下した。これを好感してハイテク株を中心に幅広い銘柄が買われた。
米国株の大幅高を受けて、さらに6月の日銀短観で企業の景況感が改善した(大企業・製造業DI=+5)ことを好感して、本日の日本株全般も上げる銘柄が多かった。日経平均は終値ベースで1990年3月以来約33年ぶりの水準となり、バブル崩壊後の戻り高値を更新した。6月の日銀短観では物価見通しの鈍化も指摘され、これが日銀による大規模金融緩和継続の根拠となると解釈された。金融引き締めがまだ当分の間継続しそうな欧米とは対照的に、日本は反対にまだ大規模金融緩和が続きそうであるという見方が強まった。まだ海外からの投資資金が日本株へ流入すると期待される。
日経平均の日足チャートを見ると、6月16日の戻り高値@33,772円にほぼ並んだ。このまま上に放れるか、反落して25日移動平均線を割り込むか次第で向こう1カ月くらい先の株価の方向性が左右される。勿論、今の時点で、この先どうなるかは誰にも分からない。もし、分かると断言する人がいたら、その人は妄想に憑りつかれているか、詐欺師である。
今現在分かっているすべての情報(ファンダメンタルズの変化とチャートの変化の両方)を考慮した上で、売りか買いかのポジションを持つが、その判断正しいかどうかは1週間後~1年後には判明する。勝率は平均約50%だが、局面(株価サイクル3や6)によっては80%くらいまで高まることもある。事前の見立てが結果的に誤りだった、つまり、株価が事前のトレード・プランと反対の動きをした場合は建玉操作により補正・対処する。具体的には、事前に決めておいたロスカット・ポイントで損切りするか(スイング・トレードの場合)、反対玉を建てて傷口が拡大しないよう止血し、次の一手をどうするか考える(ポジション・トレードの場合)。
33業種すべてが上昇した。上昇率トップ5は、機械(1位)、電気機器(2位)、海運(3位)、化学(4位)、石油・石炭(5位)となった。