高値圏での保ち合いレンジの下限を一気に底抜け

優利加さん
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昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -4.81 @33,946.71, NASDAQ +128.41 @13,360.61, S&P500 +16.20 @4,381.89)。ドル円為替レートは143円台前半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数は325に対して、下落銘柄数は1,456となった。騰落レシオは104.75%。東証プライムの売買代金は4兆4312億円。

TOPIX -32 @2,265
日経平均 -483円 @32,782円

前日にはパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が利上げ継続の必要性を議会証言し、英中銀も市場予想を上回る0.50%の利上げを決定した。世界的な金融引き締めの長期化が懸念されて、朝方のダウ工業株30種平均は下げて始まったが、結局、下げ幅を縮小して終えた。

本日の日経平均は前場が始まった直後は円安を好感して上げて始まったが、終値では3日ぶりに大きく反落した。月末に向けて年金基金のリバランス目的の売りが出てくることが警戒されていたが、それに先立ち本日は株価指数先物で手じまい売りが優勢となった。先物が急落するに伴い、日経平均寄与度が高い主力銘柄や足元で際立って上げていた総合商社株をはじめとして幅広い銘柄に売りが拡大した。米国の金融引き締めの長期化懸念と中国景気の悪化懸念がボディー・ブローのように効いてきたようだ。

日経平均も日足チャートを見ると、6月14日から継続していた高値圏での保ち合いレンジの下限を一気に底抜けし、上向きの10日移動平均線も明確に下抜けた。6月14日に空けた窓も埋めて「アイランド・リバーサル」が起った。これにより調整は濃厚となった。特に強い売り材料があるわけではないのである程度下げると、すぐに反発し始める可能性が高い。その場合、6月19日高値@33,772円を明確に終値で上抜けできるかどうかが重要である。この上抜けに失敗して再度下げ始めると2点天井かWトップ形成となり、上値がますます重くなる。

33業種中31業種が下げた。下落率トップ5は、卸売り(1位)、非鉄金属(2位)、輸送用機器(3位)、機械(4位)、その他製品(5位)となった。

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