優利加さんのブログ

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2021年2月~9月にかけての3万円強水準の攻防戦

昨日の米国株式相場は大幅続伸した(DJIA +408.63 @33,420.77, NASDAQ +157.51 @12,500.57, S&P500 +48.87 @4,158.77)。ドル円為替レートは137円台後半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株は高安まちまちだったが、主力銘柄が買われたため株価指数は大きく続伸した。騰落レシオは138.22%となった。東証プライムの売買代金は3兆8007億円。

TOPIX +24 @2,158
日経平均 +480円 @30,574円

バイデン米大統領と共和党のマッカーシー下院議長の双方から米債務上限問題を巡る協議の合意について前向きな発言があったことでデフォルト懸念が後退した。地銀のウエスタン・アライアンスの預金が増加したことが分かり、地銀を巡る経営不安も後退した。これらを好感して米株式相場は主要3株価指数が大幅続伸した。米国ニューヨークでの取引時間中に日経平均CFDは大きく上昇していた。

米国株の大幅続伸を受けて、本日の日本株も主力株値嵩株を中心に買われて、日経平均が大幅続伸した。円安・ドル高が進み、輸出関連銘柄も買われた。上げ幅は一時570円を超え、2021年9月14日の戻り高値@30,795円にあと少し(30,667円)まで迫った。

海外投資家が消去法的に日本株を買っていると言われているが、買う理由は既に何度か述べて来た3つの理由の他にもう一つある。それは日本の実質金利の低下である。物価上昇率が上げてきたため、実質金利(=名目金利‐インフレ率)は下げており、10年物物価連動債の利回りから計算するとマイナス0.56%とマイナス圏にある。それに対して、米国は度重なる政策金利の引き上げにより実質金利が上昇して来た。消去法的に日本株が魅力的に見える。ただ、上げたのは東証プライムの約半分くらいの銘柄だけで、全面高とは程遠かった。ここ数週間の日経平均の上げ方も少し変な上げ方である。前日比上げ幅の半分強は個別銘柄ではなく、先物主導で米国時間中に既に上げてから東京市場にバトンタッチされている。相場と言うものはある程度一方向へ大きく動いても時間をかけて移動平均線へ回帰しようとする。回帰して戻ろうとしている時にそれを後押しするような材料が重なると戻る力が急に大きくなるので、素早い対応が求められる時がある。

日経平均の日足チャートを見ると、また大きく続伸して2021年9月14日の戻り高値@30,795円にあと少し(30,667円)まで迫った。週足に切り替えてチャートを見ると、2021年2月~9月にかけての3万円を少し回復した水準の攻防戦になっていることに気付くはずである。今回で3度目である。この水準を一気に上抜けることができれば、やれやれの戻り売り圧力が消えるので上に動きやすくなる。問題は、やれやれの売りをすべて買い切った上で、利益確定売りも全て買切る必要がある。もし、3度目も失敗したら、また1年から2年ほどの長い調整期間が来ると見ておきたい。

33業種中22業種が上げた。上昇率トップ5は、電気機器(1位)、精密機器(2位)、機械(3位)、海運(4位)、卸売り(5位)となった。

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