相場には常に「まさか」という「坂」もある

優利加さん
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先週金曜日の米国株式相場は続伸した(DJIA +272.00 @34,098.16, NASDAQ +84.35 @12,226.58, S&P500 +34.13 @4,169.48)。ドル円為替レートは136円台後半の先週末比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げた。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,355に対して、下落銘柄数は417となった。騰落レシオは138.85%。東証プライムの売買代金は3兆1184億円。

TOPIX +21 @2,078
日経平均 +267円 @29,123円

3月の米個人消費支出(PCE)価格指数のコア指数は前年比+4.6%増(>市場予想+4.50%)となり市場予想を上回り、前月分の数値も+4.60%増から+4.70%増へ上方修正された。これにより5月2~3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.25%の追加利上げは避けられないという見通しが強まった。日銀総裁が変わっても日本の金融緩和政策はまだ暫くは継続する一方、米長期金利が上昇したためドル高・円安が進んだ。株式市場の立会時間の後に発表された4月のシカゴ地区購買部協会景気指数は48.6%(>予想43.5%)と予想を大きく上回った。心配されていたほど景気悪化が進んでいないと判断され、FRBの追加利上げを肯定する材料となる。それでもインテル株が上昇したこともあり、過度な景気悪化懸念の後退により米株式相場全体は上げた。

米国株高と円安・ドル高の進行を受けて、本日の日本株全般は上げ日経平均は大きく続伸した。円安を好感して自動車関連銘柄は上げた一方、海運株は下げたが海運は前期比で業績悪化は避けられないので当然と言えば当然である。米ファースト・リパブリック・バンクの破綻(米国の戦後史上2番目に大きな銀行破綻)およびJPモルガンチェースによる救済を巡って水面下で難しい交渉が行わてれいたことは確実(通常なら東京市場が開く前に合意に至り発表するはずだが、それが遅れて東京市場が終わってからだった)なので、日本の連休中に何らかの余波があるかもしれない。

日経平均の日足チャートを見ると、窓を空けて続伸して年初来高値を更新した。ただ、これで高値圏での「2空踏み上げ」となったので、上昇エネルギーが短期的に枯渇する可能性も高くなってきた。上値追いをする場合、逆行し始めたら躊躇せず一旦利食い売りするかつなぎ売り玉を建てることが肝要である。

デモ銘柄の4902コニカミノルタは本日、つなぎ売り玉を手仕舞いして[0-7]としました。5月15日に2023年3月期の決算発表があるので、その直後には大きく動くと見ています。現在得られる公開情報を見る限り良好な決算が期待され、それを反映して株価は上に動くと予想します。但し、相場には「上り坂」と「下り坂」の他に常に「まさか」という「坂」もあるので、その「まさか」にも備えておく必要もあります。

33業種中30業種が上昇した。上昇率トップ5は、陸運(1位)、空運(2位)、機械(3位)、化学(4位)、精密機器(5位)となった。

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