TOPIX +25 @2,057
日経平均 +399円 @28,856円
1~3月期の米GDP速報値は前期比年率+1.1%の増加となったが、市場予想の+2.0%を下回り、第4四半期の+2.6%と比べても伸びが小さくなった。景気減速が強く懸念されるが、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げが早期に停止するとの観測につながり、今は株価にとっては良い材料と解釈される傾向が強い。他方、週間新規失業保険申請件数は23.0万件となり、前回の24.6万件と予想の24.8万件を下回ったことで、労働市場は引き続き堅調であることを示唆した。これらのことを背景に、主要3株価指数は軒並み大幅高となった。
米国株式相場の大幅高と、日銀が金融政策決定会合で現在の金融政策を継続すると決めたことで、本日の日本株全般は上げた。日経平均の上げ幅は大引け間際では400円超まで拡大する場面もあった。日銀は、1年から1年半程度の時間をかけて、多角的なレビューを実施すると発表した。これはこれから1年から1年半くらいの間は、日銀は現在の金融緩和政策を継続するという市場へのメッセージと受け止められた。金利が上がらない日本円の魅力が下がり、円売り・ドル買いが進み、ドル高円安となった。金融緩和政策の継続と円安のダブルアシストにより本日の日本株全般は上げた。
日経平均の日足チャートを見ると、上向きの10日移動平均線の上に再浮上して年初来高値を更新した。4月21日から3日間続いた高値を更新できない帯域を一気に上抜けた。かなり強い上げ相場となってきた。業績が特に悪くない銘柄をただ株価が高くなったからと言う理由だけで安易に空売りすると踏み上げられるので要注意。
33業種中32業種が上げた。上昇率トップ5は、電気・ガス(1位)、機械(2位)、輸送用機器(3位)、倉庫・運輸(4位)、保険(5位)となった。