TOPIX +15 @1,992
日経平均 +290円 @27,923円
3月の米雇用統計が懸念されたほど悪くなかった(非農業部門雇用者数:23.6万人増≒市場予想23.9万人増、前月分は31.1万人増から32.6万人増へ上方修正された。失業率:3.5%<市場予想3.6%)ことで景気悪化懸念が和らぎ、景気敏感株が上がり、ダウ工業株30種平均は上げた。他方、10年債利回りが上げた(6日の3.29%台から7日には3.38%台へ、そして3.41%台へ上昇した)ことでハイテク成長株は売りに押され、ナスダックは小幅安となった。
日銀の植田和男総裁が10日の就任会見で長期金利操作(YCC)を現行のまま維持する姿勢を示したことで、日銀の早期修正観測が後退した。その結果、円安・ドル高となり輸出関連銘柄を中心に買われた。また、ウォレン・バフェット氏が日本株投資に強気(既に総合商社の大株主)の発言をしたと報道されると日経平均の上げ幅は400円を超える場面もあった。早期の金融政策の修正と長期金利の上昇を先取りして銀行株が上げて来たが、本日は、その期待が萎んで売られた。
日経平均の日足チャートを見ると、ギャップアップして始まり一気に25日移動平均線と10日移動平均線を上抜けした。ただ、長い上ひげを引いた短陽線で終り、上値では売りが強いことを示している。
33業種中30業種が上げた。上昇率トップ5は、卸売り(1位)、精密機器(2位)、非鉄金属(3位)、不動産(4位)、石油・石炭(5位)となった。