優利加さんのブログ

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賢く反応するという「技術」は訓練により高めることができる

昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA +80.34 @33,482.72, NASDAQ -129.47 @11,996.86, S&P500 -10.22 @4,090.38 )。ドル円為替レートは131円台前半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は続落する銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が303に対して、下落銘柄数は1,476となった。騰落レシオは103.79%。東証プライムの売買代金は2兆8165億円。

TOPIX -23 @1,961
日経平均 -341円 @27,473円

4月7日には市場が注目する3月の米雇用統計が発表されるが、その前に3月のADP民間部門雇用者数が悪化した(14.5万人増<2月分改定値の26.1万人増&市場予想20.0万人増)。さらに、3月のISM製造業PMIも弱かった(51.2<前月分の55.1&市場予想54.5)。これを受けて米10年債利回りは前日の3.33%台から3.30%台へ下げた。米長期金利の低下を反映して円高・ドル安が進んだ。市場は利上げ停止を望んでいるが、メスター米クリーブランド連銀総裁は今後も金融引き締めが必要であると発言し、利上げ継続に対する警戒感は下がらない。このようなことを背景に景気敏感株やハイテク株が売られた。

本日の東京市場でも、東京エレクトロン、信越化学、アドバンテストなどの値がさ半導体関連株やファナックやコマツなどの機械、海運などの景気敏感株が売られて下げた。他方、アステラス製薬や武田薬品などのディフェンシブ銘柄は上げた。日経平均の下げ幅は一時300円を超えた。

日経平均の日足チャートを見ると、昨日に続き本日も窓を空けて陰線で下げた。3月16日安値@26,632円と4月4日高値@28,278円の上げ幅(1,646円)の半値押し(823円)である27,455円へほぼ到達した。上向きの60日移動平均線をもう少しで割り込みそうになってきた。この辺りで下げ止まれば「普通の押し(=「半値押し」)と見なすことができるが、さらに下げて「2/3押し」まで下げると「深い押し」となる。因みに1/3押しなら「浅い押し」である。

今後どうなるかは神のみぞ知るだが、原理ははっきり分かっている。中央銀行の利上げの(1)速さ(2)到達最高金利水準高さ(3)利上げ局面の継続期間の長さの3つが経済に対するダメージを決定する。インフレを抑え込むために金融引き締めを行っているので、対インフレ戦で明らかな勝利宣言できるまで経済がどうなろうとお構いなく戦い続けるか(単眼的で愚直な官僚)、経済に対するダメージが拡大してきたのでタイミングを計りながら金融引き締めの程度を緩める(複眼的で有能な官僚)か、その見極めの巧拙次第で株価の先行きは決まる。いずれにせよ、我々個人トレーダーにはコントロールできないことである。コントロールできないことは何が起ころうと潔く受け止め、それに対して「賢く」反応するしかない。如何に賢く反応するかという「技術」は訓練により高めることができ、その技術水準の高低こそがトレーダーの利益と安定さを決定し、将来の生活に必要な収入に対する不安を根本的に解消する鍵の一つである。これは極めて重要な真理であるが、このことに本当に気付いている人はほんの僅かしかいない。なぜなら圧倒的大多数の人間は「勉強すること・努力する」ことが嫌いで、できるだけ楽して儲けたいと心底願っているからである。人生というものは「勉強し努力し続けた者しか経済的には報われない」ようにできている。だからこそ仕事でも株式投資・トレードでも思うようにうまく行かない。

33業種中、ディフェンシブ業種である電力・ガス、医薬品、食料品の3業種を除く30業種が下げた。下落率トップ5は、機械(1位)、鉄鋼(2位)、ゴム製品(3位)、金属製品(4位)、石油・石炭(5位)となった。

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