長大陰線で急落して2つの窓を完全に埋めた

優利加さん
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昨日の米国株式相場は反落した(DJIA -198.77 @33,402.38, NASDAQ -63.13 @12,126.33, S&P500 -23.91 @4,100.60)。ドル円為替レートは131円台半ばの前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は下げた。東証プライムでは、上昇銘柄数が57に対して、下落銘柄数は1,763となった。騰落レシオは111.41%。東証プライムの売買代金は2兆8161億円。

TOPIX -39 @1,984
日経平均 -474円 @27,813円

米国では、原油価格が再び上昇しているためインフレ高進や景気悪化が懸念されている。前日には3月ISM製造業購買担当者指数(PMI)が悪化していたが、その翌日には2月JOLTS(雇用動態調査)求人件数が2年ぶりに1000万件を下回った(993.1万件<前月改定値1056.3万件、市場予想1040万件)。センチメントは急転して景気悪化懸念が高まったため株式相場は大きく反落した。米長期金利(10年債利回り)は前日の3.43%台から3.33%台へ低下し、ドル円は円高・ドル安となった。

米国株安と円高・ドル安が重なり、輸出企業を中心には幅広い銘柄が売られて下げた。日経平均の下げ幅は一時500円に迫った。金融機関が含み益の有る保有株を売却する期初の「益出し」を続けており、これも相場を下押しした。さらに、昨年3月中旬から続くレンジ相場の上限辺りまで上げていたので、心理的にも売りやすかったのだろう。信用売り残が急増している大手海運3社は買戻し圧力のため逆行高した。米国ではモルガン・スタンレーなど大手銀行株が下げた流れを受けて、三菱UFJフィナンシャル・グループが2%安となった。シリコンバレー・バンク(SVB)の経営破綻から始まった金融システム不安からまだ完全には回復していない。

日経平均の日足チャートを見ると、長大陰線で急落して3月31日とその翌日に空けた2つの窓を完全に埋め、上向きの10日移動平均線と25日移動平均線をもう少しで下抜けしそうなくらい下げた。ただ、2月6日の戻り高値@27,821円が下値支持線として意識される上に、窓埋めが押し目の一つの目途ともなる。

過去20年間では4月になると海外投資家が日本株を買い越すことが多かった。過去20年中17年は買い越し(現物+先物)だった。但し、過去2年間では海外投資家が4月に買い越しても、金融機関による期初の「益出し」の方が多かったために日経平均もTOPIXも下げた。今年はどうなるか。7日には米雇用統計が発表される。景気悪化がさらに確認されるような内容だと、FRBが高金利政策を強気で継続する姿勢を示している限り、株価はさらに崩れる懸念が高くなってきた。

デモ銘柄4902コニカミノルタも十八番波乗り銘柄N1株のポジションはそのままですが、N2株は売りつなぎ、某大手海運株は買いつなぎしました。

33業種中、海運を除く32業種が下げた。下落率トップ5は、鉄鋼(1位)、石油・石炭(2位)、卸売り(3位)、繊維製品(4位)、機械(5位)となった。

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