TOPIX +14 @2,018
日経平均 +147円 @28,188円
FRBが注目していた2月の個人消費(PCE)価格指数で、変動が大きい食料とエネルギーを除くコア指数の伸びが鈍化(前月比+0.3%となり1月分改定値+0.5%から鈍化し、市場予想の+0.4%も下回った)したため、早期の利上げ打ち止め期待が高まった。これを背景に主要3株価指数は続伸した。
米国株の大幅続伸を受けて、本日の日本株全般も続伸する銘柄が多かった。先週末、東証がPBR1倍割れの企業に対して改善計画を要請したことを材料に、特に低PBR銘柄(=バリュー株)が買われた。また、OPECとロシアなど非加盟産油国からなる「OPECプラス」が日量100万バレルの産出削減を発表したため原油先物価格(WTI)が大きく上昇し、これを好感してINPEXが6%以上上げた。反対に相場の足を引っ張ったのは、対中国半導体輸出規制の影響が懸念される東京エレクトロン、アドバンテスト、信越化学工業などの半導体関連関連銘柄であった。日本の半導体製造装置の輸出額の約4割(2021年度)は中国向けなので、やむを得ない。それでも、日経平均の上げ幅は一時200円を超えた。ただ、金融機関が期初の益出し目的で含み益のある保有株を売却したため上値は重かった。また、3月の日銀短観で大企業・製造業の景況感が悪化したことも相場の足を引っ張った。
日経平均のチャートを見ると、2営業日連続で窓を空けて上昇してきて、本日は十字線で終えた。チャートだけで判断すれば一休みありそうな局面であるが、米国株の動き次第ではまだ上値を追う可能性はある。しかし、相場の流れは急に変わる。常に下方向への揺り戻しも意識しておきたい。
33業種中31業種が上げた。上昇率トップ5は、鉱業(1位)、石油・石炭(2位)、その他金融(3位)、銀行(4位)、陸運(5位)となった。