TOPIX +20 @2,004
日経平均 +259円 @28,041円
新規失業保険申請件数が予想をやや上回った(19.8万件>市場予想19.6万件)ことや、2022年10~12月期GDP確報値も予想を下回った(前期比年率+2.6%<市場予想+2.7%)ことで経済の「弱さ」が確認できた。株式相場は「弱い」経済指標に喜んだ(皮肉)。なぜなら米連邦準備制度理事会(FBR)によるさらなる金融引き締め懸念が緩和されたからである。ただ、コリンズ米ボストン連銀総裁などのFRB高官から年内の利下げ転換には否定的な発言が相次いだのでまだ手放しで喜んではいられないが。さらに、銀行の連鎖経営破綻懸念も和らいでいる。これらのことを背景に、米主要3株価指数は揃って2日続伸した。
米国株の2日続伸を受けて、本日の東京市場では続伸する銘柄が多かった。米銀破綻による金融システム不安が後退していることや、東証がPBR1倍割れ企業に対して経営改善を迫る案を示したことで、対象企業が前向きに対応するだろうという期待が相場を押し上げた。日本製鉄をはじめとする鉄鋼株やバリュー株が上げた。また、一時1ドル=133円台まで円安・ドル高が進み、自動車株など輸出関連銘柄が買われた。さらに、2月の鉱工業生産指数(速報値)が市場予想を上回る伸び(前月比+4.5%>予想値+2.7%)を示した。日本時間の今夜、2月の米個人消費支出(PCE)物価指数の発表を控えているため上値追いには慎重になった。これは米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として重視する経済指標である。他方、東京エレクトロンやスクリーンHDなど半導体関連銘柄の一角は理由があって売られた。米中関係の緊張の巻き添えを食らって、日本政府が先端半導体の製造装置など23品目を輸出管理の規制対象に加えると発表したからである。
日経平均の日足チャートを見ると、ギャップアップして短めの上ひげを引いた短陽線で終えた。28,000円台に再突入して来たが、これは2022年3月以来は成層圏のようなもので6回突入したがいずれも下へ弾き返されており重力を振りきって宇宙空間(30,000円超)へ飛び出すことに失敗して来た。先日のH3型ロケットのようにならないことを期待したい。
さて、デモ銘柄の4902コニカミノルタと十八番波乗り銘柄N1株のポジションに変化はありませんが、波乗り銘柄N2株は一旦利益確定のために売った分を買い戻しました。某大手海運株は打診売りしましたが、信用売り残が増加しているので深追いはせずジャブ程度で押したり引いたりして転がす予定です。
33業種中29業種が上げた。上昇率トップ5は、鉄鋼(1位)、卸売り(2位)、精密機器(3位)、輸送用機器(4位)、金属製品(5位)となった。