TOPIX -6 @1,957
日経平均 -47円 @27,420円
米連邦公開市場委員会(FOMC)では大方の予想通り、政策金利を0.25%引き上げることが決まった。同時に年内の利上げは後1回であるとの予想も示された。FOMC参加者が見込む2023年度末までのターミナル・レート(利上げの最終到達点)はこれまでと変わらず5.1%。パウエル議長は利上げの一時休止も検討したが、「利下げは我々の基本シナリオではない」と年内の利下げ転換はないと明言した。また、パルエルFRB議長は現在の金融危機が米経済に悪い影響を与える可能性についても述べ、イエレン財務長官(前FRB議長)は「銀行預金の全面的な保険や保証に関する事は検討も議論もしていない」と預金保険を無制限に拡大するつもりはないと発言した。これは銀行のモラルハザードは許さないというイエレン氏の強いメッセージである。これを受けて米地銀株は再び急落した。前日に30%反発したファースト・リパブリック・バンクは15%反落した。結局、米主要3株価指数は揃って大きく反落した。米利上げのピークが視界に入ってきたため、ドル安・円高方向へ動き始めた。
米国株の大幅反落を受けて、本日の日本株全般は大きく反落して始まった。日経平均の下げ幅は一時300円に迫った。三菱UFJなどメガバンクや生命保険株などの下げが目立った。しかし、米経済の減速見通を反映して米長期金利が低下したので、成長株である東京エレクトロンやアドバンテストなど値がさ半導体関連株銘柄の一部は買われた。日本市場の立会時間中に米先物株価指数が強含みの展開となっていたので、日本株も次第に買い戻されて下げ幅を縮小した。
日経平均の日足チャートを見ると、下げて始まったが切り返して長陽線で終えたところに足元の株式相場の下げ渋りの強さを感じる。ただ、3月の配当権利確定日が近いのでその影響も強いのではないだろうか。下げ渋ってはいるがまだ安定的ではなく、ほぼ日替わりの大きな上げ下げは想定しておきたい。
33業種中17業種が上げた。上昇率トップ5は、非鉄金属(1位)、サービス(2位)、ゴム製品(3位)、空運(4位)、石油・石炭(5位)となった。